コストコの豆知識|アメリカの商品表示を知って賢く買い物
こんにちは。
今では日本全国に出店しているコストコ(Costco)。
英語では「コスコー」とか「カスコゥ」という発音なのですが、日本には既にコスコという会社があるためコストコという呼び名になったそうです。
千葉ほくそうパルケの中では何年もランキング上位で読まれる記事ので、ちょっとした経験・知識も付け加えてこのコストコの記事を改めて更新しました。
もくじ
コストコ (Costco)とは

コストコホールセール。
英語ではCostco Wholesale。
「ホールセール」とは「卸売り」のことを言います。
卸売り倉庫を意味するこの形態は、もともと小規模ビジネスを対象に展開したものが、個人消費者からも評価が得られ全世界に出店しました。
コストコの名前の由来
CostcoはCostとCompanyを合わせた造語です。
アメリカでの説明と日本で広まっている説明が若干違いますので、どちらも紹介しますね。
日本で広まっている由来
「Cost(コスト)」:低価格・仕入れコストを抑えること
「Corporation (コーポレーション)」 の略「Co」
合わせた造語でCostco(コストコ)。
カンパニーではなくコーポレーションと書かれていることが多いです。
なぜならアメリカの正式会社名は、「コストコホールセールコーポレーション」だからです。
英語の由来の説明
「Why Costco?」
The name Costco was created by combining.
「Cost」 = keeping costs low
「Co」 = short for Company, not Corporation.
Coは、カンパニーの略語でコーポレーションではありません。
So the meaning is basically “a company that keeps costs low.”
上での説明のように登録された会社名(法人名)はCostco Wholesale Corporationです。
Company is the general word for a business.
カンパニーは事業体を表す一般的に「会社」の意味なのです。
Corporation is a legal business structure (a type of company).
コーポレーションってのは、法的に認められた事業体「株式会社」「法人」のような感じです。
But the brand name “Costco” came from Cost + Company, not “Corporation.”
しかしコストコはCostとCompanyからきており、コーポレーションではありません。
細かっ。
でもきっとネイティブ的には、ニュアンスというか意味の違いがあるのかも。
コストコのよくある疑問
疑問
卸売りってことはコストコで売ってるものをそのままほかのお店で売ってもいいの?
答え:OKです。
卸売りであるコストコから買ったコストコで売られているものは基本的に再販売が可能です。飲食店で使用することも可能。
実際私がアメリカにいたときに、とある有名な飲食店の食材にコストコの商品が使用されていると知りました。
コストコは店内撮影禁止って有名だけど、撮影してる人を見るよ。
答え:コストコで撮影して発信することは基本的にマナー違反ですが、許可されて撮ってる人もいます。
アメリカでは飲食店でもお店でもたいていは「いいですか?」と言って許可をとってから撮影するのが基本マナー。
アメ人はたいてい
「もっちろんシュアー(ええで~)私も綺麗に撮ってね~!」
と言ってくれますが、大型安売り専門店コストコは正式な許可取りが必要です。
日本の超有名なYouTuberの方々も店内撮影と映像化をせず、しっかり買った商品だけを紹介していますよね。もしくは外観のみとか。
でも通い詰めてる人は、たまーにニコニコ撮影している人を見かけたこともあるのでは?
そういう人はいわゆる、スポット販売している会社から依頼されたインフルエンサーだったりします。
近くに会社のスタッフがいるか、首にタグをつけていることが多いですね。
私はもともとあまりコストコには興味がなかったため、三郷店や幕張店、入間店に何度か行ったことがある程度でした。
別に安くないし、流行ってるだけ?
印西市内には輸入品や珍しい品を揃えたお店や大量販売をするお店も豊富で、さらに安く新鮮なものを取り扱っている大型スーパーが数多くあります。
そのため、あえてコストコ??というのが正直なところでした。
とか言ってたなぁ。
地元印西のコストコ千葉ニュータウン倉庫店がオープンしても、コストコに行くことはほぼありませんでした。
そう、アメリカに引っ越す前までは・・・
全然興味がなかったコストコなのに、アメリカに住んでみてそのすごさに衝撃を受けました。
なにより安い!
車の免許取得前は、「2kgの肉の塊」や「大袋のフルーツ」をリュックに背負って自転車で持ち帰っていました。
今思うと完全に修行ですよ。
双子を抱っこ紐で前後に抱えるような感じ。
当時の家計簿見てさらに驚き!
記録メモ例|オーガニックグラノーラ2kgセット

ネイチャーズパスのパンプキンシードとシナモングラノーラ
オーガニック(全素材完全無農薬)
トランス脂肪酸ゼロ
NONGMO(遺伝子組み換え無し)
オメガ3脂肪酸入り
全然甘くないし、油っこくないグラノーラがお気に入りで、2kgが6.99ドル(当時800円くらい)。セールで4.99ドル!
6.99ドルは毎回買ってたので確かなのですが、4.99ドルは今思うとほかのブランドと間違って書いたのでは?と思うのですが、さすがに安すぎですよねぇ。これだと身体に悪いシリアルと同じ値段になっちゃいます。
500g袋が2袋入った箱が2つくっついてます。
こういうクラスのが日本で売られていれば、グラノーラのネガティブな常識が変わると思うのですが…。
記録メモ例|キウイ

キウイが約20個入り(1.8kg)で、6.99ドル(当時800円くらい)。
これはお土地柄の産地の良さもあるかも。
これだけで数kg級超級。柔道か!
輸入ではないものなら防腐剤も無し。
記録メモ例|トルティーヤチップス 1.13kg

日本のコストコにも売っているカークランドブランドのオーガニックトルティーヤチップス1.13kgが5.35ドル (当時630円くらい)。
おかげさまで私が住んでいた州の日本人の間では100ドルショップともいわれ、安いのに毎回レジではいつのまにか100ドルを超えるという不思議。
いや不思議ではないんだけど。
それだけ大量に買い込むことが多かったんですね。
日本に帰ってからそのコストコの魅力がわかりました。
意識が変わりました。
アンチコストコのみなさま、寝返ってしまい大変申し訳ありません。
前置きが長いですが、そんなストーリーがあって、個人的に好きなところを挙げてみます。
輸入品が手に入る

直球な例え話でいきますね。
海外に行って、日本の品物が売られているお店があると想像してください。
「行きますか?行きませんか?」
アメリカで生活すると、日本には売っていない便利なもの、有益なものをたくさん知ります。
逆に日本に帰ってくると、それが手に入るお店がコストコ。
上の写真は、コストコではありませんが、日本のコストコでも昔でっかいココナッツオイルを売っていましたね。
私は平べったいジップロックに
オーガニックバージンココナッツオイル
オーガニックカカオ100%パウダー
はちみつ
を混ぜて、冷凍すると完全無添加のオメガ3脂肪酸チョコレートができるので、それを食べてたり、
肌に塗って日焼け止めの下塗りにしてました。
こうやって書くとオーガニック信者みたいですが、選択肢があってしかも安いとなればそっちを選んじゃうかなぁ。くらいです。
買い物の選択肢が増えるということは良いことですよね。
難しい調理いらずの惣菜

特別な日や家族でパーティーなど、手間暇かける必要もなくパエリアやリゾット、寿司、ローストビーフ、チキンなどだけでなく、シーザーサラダなどもパッケージで売られていてとても便利です。
誕生日ケーキを買ったことありますでしょうか?
ケーキ屋さんで注文する1/3くらいの値段で、量は3倍くらい。
想像してるより甘すぎず、普通においしいです。
フルーツはさすがに乗っていないので、そこは妥協点。あとはすごいこだわりが無ければこれでOK。
ガソリンが格安

コストコのガソリンスタンドは、とてつもなく安いです。
これは有名ですね。
1リットル数円でしょ?いえいえ、10円以上変わります。
でも1回300円程度の違いでしょ?
でも、よく運転する人は年間数千円は違ってきますよね。
地元のガソリンスタンドも応援したいので、さまざまなところで入れていますが、コストコは破格値なので、一度行ったらもうここだけしか行かない、という人もいるのではないでしょうか。
でもね、ガソリンスタンドはいろんなところに残っててほしいので、使い分けています。
陳列が摩訶不思議
コレの隣にコレ置く!?
というような突拍子もない陳列は突っ込みどころがあって面白いです。
日本のコストコの場合、最近は細やかにカテゴリー分けされてきた気がしますが、できた当初は面白かったです。
スポット販売が多いので、来週にはさっぱり無い、なんてことも多いです。
買うものがほとんど決まっている我が家。
行っても手ぶらで帰ることも多いです。
歩き回ると余計なもの買ってしまいそうです。
ホットドッグ
太いソーセージを大きなパンで挟んだだけ?
いえいえ、みんなやっぱりアメリカ食好きですよね。
しかも大きなサイズの飲み放題ドリンクバーカップ付き。
日本も200円でおつりが来ます。
こんな安いのにソーセージはけっこう本格的。
アメリカやヨーロッパでは、ソーセージに穀物とかが入っててプリプリ感や栄養素、うまみ成分が濃縮されていることが多いのですが、コストコのこのソーセージも私は好き。
さらには刻みオニオンとケチャップ、マスタード、刻みピクルスのレリッシュを自由にトッピングできます。
ピザやプルコギベイクもボリュームあって1つでおなかいっぱいです。
いつもはコーラやペプシなんて飲まないのに、なぜかコストコではこれ。
ちなみにコストコはコカ・コーラではなく、ペプシです。
お待たせしました。
ブログでは1万文字を越える記事となっているので、余計な話が多くて長いですが、ようやく本題です。
コストコにはアメリカで売られている商品も多少売られています。
その中には超おすすめなものもいくつかありますが、今回は主観よりも知識として知っておくと便利なことをご紹介しますね。
USDAマーク

USDAというのはアメリカのオーガニック基準です。
3年以上無農薬、化学薬品不使用。
野菜の場合、野菜に対する完全無農薬はもちろん、土壌やたい肥、水に対しても農薬や化学薬品を一切使わないという保証です。
アメリカでは乾燥地帯も多いため、比較的虫やカビがつきにくい気候も多いのが特徴です。
日本は温暖湿潤気候。作物が育ちやすい季節は湿気も多く、じめじめしているため虫に食われやすいです。自然が豊かで土壌の栄養も豊富なので、その分完全無農薬が難しいのですね。
私も家庭菜園20年以上やっていますが、無農薬は本当に難しいです。
USDAは野菜や果物以外にも適用されます。
例えば牛肉の場合。
色々と細かい基準がありますが、ざっくり言うと3年以上 (ものによります) 牛肉に保存料などを使用していないというだけでなく、牛さんのエサや飲み物にも農薬が使用しておらず、その飲み物の原料やエサ (例えば草など) にも農薬が使用していないという、
末端の末端まで無農薬で化学物質を使っていませんよということです(すごい乱暴な言い方です)。
それが食料品から加工品はもちろん、化粧品やペットフードにまで適用されます。
野菜や果物よりもむしろこっちの方が大変そう。
人間で例えると、親子3代にわたり一切薬を飲んでいませんよ。とか、東京っ子は3代目からみたいな例えです。
非常に厳しい基準が設けられています。
日本では2024年時点では無農薬の基準は設けていないそうです。
化学肥料を使わずたい肥などの有機肥料で育てたよ、使用可能な化学農薬しか使ってないよという「有機JAS認証」とは別物です。
USDAオーガニック=有機JAS認証ではありませんので、頭の片隅に知っておくと食べ物を買うときに楽しめると思います。
日本では虫食った野菜は敬遠されがちですが、アメリカ人は虫がついた野菜ほど新鮮と言っていました。私の周りだけかな。
オーガニックが多いホールフーズというお店では店員さんが定期的にシャワーしていました。
本音を言えばコストコはアメリカも日本もオーガニック商品が多くないので、それほど選択肢があるわけではありません。
他にも輸入だからこそのデメリットがあります。生の輸入品は防腐剤などがつきものです。
海外の食べ物=危ない、のではなく輸入だから防腐剤などが入ってくるのですね。
NON GMOマーク

NONGMO(ノンジーエムオー)は遺伝子の組み換えはしていませんという保証のマークです。
じゃがいもやとうもろこしなど「遺伝子組み換えでない」という言葉は日本の食べ物ではよく見られます。NONGMOはまさにそれです。
ただ、日本での表記では「それ」に関わる末端や他の添加物に関しては考えたことがありますか?
じゃがいもの肥料やたい肥、じゃがいもの調理に使った成分などすべての素材。
そういった部分で遺伝子組み換えしてない潔白主張している証です。
遺伝子組み換えより農薬や防腐剤の方が危険という論文もあるようですが、気になるひとはこういうマークを見つけてみませんか?
TRANS FAT FREE トランス脂肪酸排除

アメリカではトランス脂肪酸の排除が進んでいます。
アメリカでトランス脂肪酸は含有量の表示義務と含有量の基準があり、表示義務があります。
上の写真は、
トランス脂肪酸 ゼロ
コレステロール ゼロ
NON GMO(遺伝子組み換えではない)
という、ポテトチップスの悪しき概念をくつがえしますよね。
罪悪感もゼロになります。
しかもオーガニックで、オメガ3脂肪酸というむしろ身体に良いんじゃないかっていうパーフェクトポテチもあります。
こういうの日本のコストコだとほぼ売っていないんです。
どうしても高くなってしまい、カルビーや湖池屋に負けちゃうんだろうなぁ、と思います。
私はカルビーも湖池屋も好きですけどね。
いざ表示となるとゼロに限りなく近いものが売れるのが当然ですので、Trans Fat Free (トランス脂肪酸ゼロ) の流れが強いです。
例えば油の種類にもよりますが高温で揚げたものにはトランス脂肪酸が多く含まれているといいます。
トランス脂肪酸は動脈硬化の原因ともなり得るようです。
天ぷらや揚げ物、から揚げやかつ丼が好きな人もいるでしょうし、それに加え欧米食を好む方も増えているかと思います。
しかし、日本ではまだ規制や表示義務がないため、同じような加工品でも中身の違いを知っておくと便利です。
ポテトチップスや油っこくて糖質の多いグラノーラなどはよく悪い例として挙げられていますが、
揚げせんべいや揚げ物の惣菜、コロッケや油揚げなどはあまり意識されません。
アメリカではポテトチップスすらトランス脂肪酸ゼロ、グルテンフリー、というものも多いです。
日本のマクドナルドのポテトは、アメリカでは販売できないという噂話もここからきています。
どちらが良いとかではなく、あくまで選択肢があるよ~という話で知ると、買い物が楽しくなるかも。
余談ですが、アメリカに住んでいた頃、マックは1度も利用したことなかったです。
グルテンフリーと無漂白

とある日の朝食の写真が見つかりました。
いや~アメリカン(笑)
これにケールとキウイ、冷凍バナナとチアシードをギュイーンしたスムージーを飲んでいました。
今聞くとどこの意識高い系モデルさんだよ。
と突っ込みたくなるのですが、フルーツや野菜は抱えるほどもらったり、ファーマーズマーケットでは仲良くなったお店で買った数量よりおまけしてもらってたので、消費するためにけっこう普通にやってました。
もちろんケールとかの葉物野菜は虫天国ですよ。
めちゃめちゃ洗うの大変。でもそれだけ無農薬だったんですね。
こういうとあれですが、当時は身体の調子が非常によかったです。
今の方がはるかに体調が悪くて、「あの頃はなんだったのか」と思うくらいです。
ここでの主役はパンです。
コストコではあまり見かけませんが、海外ではグルテンフリーの流れが強いです。
「フリー」とは「入ってませんよ。」ということです。
グルテンはパンのもちもち感やうどんのコシに欠かせないため、日本だとあまり意識されることはありませんが、人によってはアレルギーの原因と考えられるため最近注目されています。
アメリカではいわゆるもちもち感のない茶色いパンが多いのですが、これは小麦粉も無漂白や全粒粉、そしてグルテンフリーという流れが強いからです。
おいしいかおいしくないかといったらそれはそれですが…。
う~ん、これは好みと慣れですよね。
海外旅行に行くと気づくのですが、多くのお店でホワイトライスとブラウンライスで選べます。ブラウンライスはいわゆる玄米ですね。
ほかほかの白米が好きか、定食屋さんで玄米か、それも人それぞれですね。
でも選択肢があるというのは良いかもしれませんね。
コストコにはこういったものも売られているので、必要としている人にはありがたいですよね。
低温殺菌牛乳
日本の牛乳は高温殺菌が主流ですが、その方がコストが抑えられるとのこと。
しかし、日本でも最近話題になり始めた低温殺菌牛乳。
生協なんかでは少し高価だけど売られています。
この低温殺菌牛乳。欧米諸国ではわりと普通に売られています。
アメリカは、安物と普通と高級がハッキリ分かれているので、
ビタミンDが入った安い牛乳だけ飲んでいる人もいれば、
低温殺菌でUSDAオーガニックの牛乳を飲んでいる人もいます。
低脂肪のもありますね。
※我が家はもちろん安い牛乳。
USDAの牛乳ってことは、牛さんのエサも無農薬の自然ものもってことですよね。
残念ながら私は印西のコストコでは、低温殺菌牛乳をまだ見たことがないので何とも言えませんが、そういうものもありますくらいな程度で。
これも選択肢ですね。
KIRKLAND(カークランド)って何?
コストコで売っている商品に書いてある「KIRKLAND」という言葉。
これはコストコのプライベートブランドのことです。
カークランドとはアメリカにある街の地名です。
Costcoの発祥の地「ワシントン州カークランド市」からきています。
CostcoはこのKIRKLAND (カークランド) をプライベートブランドとして世に出しました。
地名がそのままプライベートブランド名になるなんて。
イオンのPV名が「JUSCO」や「AEON」ならわかりますが、扇屋や岡田屋時代からくる「MIEブランド」とか、今でいう「MAKUHARIブランド」ってなるような感じです。
コストコで惜しいこと
日本で大成功のコストコが人気なのであえて欠点を書くとすれば、
大袋大量売り
大衆向けのもの (要は安かろう、オーガニックでないなど)が多い
品揃えが少ない
小分けが無い
先週まであったものが2度と販売されないこともある
アメリカのコストコよりかなり値段が高い
カートが大きい
対応クレジットカードブランドが少ない
でしょうか。
品揃えと小分けがないのは、卸売り業態として仕方がないことですし、
カートも相応なのでただのあらさがし的に書いています。
倉庫型ホールセールなので陳列もざっくり、
売れない場合は一度きりの商品展開で終わってしまうことも多いのも当然です。
本気で選びたい人には物足りない品揃えではありますが、やっぱり珍しい商品が並んでいて見ているだけで楽しい!