小貝川ポニー牧場|フリースクールのような乗馬教室と観光ふれあい牧場|茨城県取手市
みなさんこんにちは。
茨城県取手市には、
「本格乗馬教室」と「子どもの居場所」
この2つを両立する牧場があるのをご存知ですか?
その名も「小貝川ポニー牧場」。
見た目はとってもかわいいちいさな牧場です。
まったく知らないよ、という方も多いかと思いますので、まずは距離感と位置関係から。
もくじ
小貝川ポニー牧場と印西市の位置関係

利根川を渡ってすぐ左折して、ずーーーーーっとほぼ道なりで到着です。
印西市(木下地区・千葉ニュータウン中央地区)からは早くて約25分~約30分ほどの距離にあります。ちょこっとおでかけにはちょうど良い距離ですね。
所在地:茨城県取手市椚木49

小貝川ポニー牧場は、その名の通り、茨城県を流れる小貝川沿いにある馬の牧場です。
ポニー牧場と名前がついていますが、サラブレッド級の大きな馬もいて、乗馬教室を開いている本格的な施設です。
運営母体はハーモニィセンター
運営会社は東京都渋谷区に本社を構える「非営利組織公益財団法人ハーモニィセンター」。
もう公式サイトのトップを見れば、熱心な子育て世代の方々一発で業態の雰囲気がわかりますね。
この会社は、近年注目されている「動物介在教育」の精神を大切にしている運営を行っています。
「動物とのふれあいから学ぶ」ことで、多くの子どもたちが成長をしています。
私はこの小貝川ポニー牧場では、ホースセラピーに似たようなものも感じました。
ホースセラピーとは
ホースセラピーとは馬とのふれあいや乗馬体験、馬との触れ合いを通じて、人々の精神機能や運動機能の向上、社会復帰の促進、情緒の安定、発達障がい者の精神機能と運動機能を向上、大人の社会復帰を早めるリハビリテーションの方法の一つです。
定義はあいまいですので、今回は私個人の感覚でご紹介した言葉としてご紹介しました。
ハーモニィセンターは、長野県蓼科地区に宿泊施設を備えた大きな牧場をも運営し、乗馬は全国大会にも出場するなどの長年の実績もあります。
また、希望する子どもたちにはモンゴルなど海外への研修旅行や国際交流も実施してしまうグローバルな一面もあります。
つまりけっこう本格的な乗馬教室なのです。
公式サイト:非営利組織公益財団法人ハーモニィセンター
そんな壮大な話のあとですが、
この小貝川ポニー牧場もまた、時に心に悩みを抱えた子どもたちが馬と触れ合いながら少しずつ元気を取り戻す、親御さんたちの話を聞いていると「もう一つの学校というか家庭」のような憩いと居場所のようにもなっているようです。
基本的に乗馬教室は会員制ですが、毎年何人も空き待ちになるほど人気があります。

誰でもウェルカムな観光牧場
児童公園と同じ敷地で、気軽に入れて馬と触れ合えます。
誰でも入場無料。
受付・予約不要で出入り可能。
エサやり体験

ポニーや大きな馬のエサやり体験ができます。
タイミングが合えば馬房の中にも入ってOK。大きなお馬さんにもあげることができます。
えさやりが怖いという子には、トングや竹の棒も用意されていますよ。
乗馬体験・引き馬

子どもの身長や性格に合わせた馬を選んだ乗馬(引き馬)体験ができます。
もちろん大人も参加OK。

馬に乗ってかっこいいポーズを決めてくれました。

小貝川の土手を周遊するコースもあります。
このコースが実に気持ちが良いですね。

この景色が抜群。う~ん!画になる!

桜の季節はお隣のFUYOU藤代スポーツセンターの河津桜並木を背景に最高のロケーションです。
この河津桜の並木と公園内の桜並木、そして印西市から通る利根町利根川沿いの桜並木、取手市内の道路沿いも桜並木が続き、それはそれは見事なものです。
馬房でふれあい

もしタイミングが合えば、誰でもお馬さんのブラッシングをやらせてくれるほどウェルカムな雰囲気です。もちろん大人がブラッシングしてあげてもいいですね。
お馬さん気持ちよさそう。
お馬さんには正面から近づくよりも、少しだけ横から存在を示してあげて、ゆっくり近づきましょう。
児童公園「椚木(くぬぎ)児童公園」

児童公園併設で、遊具で遊べます。

公園は植栽までとてもきれいに手入れされていて、子どもから大人までその景色に癒されます。草花の手入れは地域のボランティアさんによる芸術だそうです。

福祉施設を自由に使える

本拠地として使用している取手市の高齢者福祉施設「小貝川生き生きクラブ」を自由に利用可能です。トイレも綺麗でエアコン完備。
規模感とロケーションが絶妙
馬が大きい
ポニー牧場とはいえど、馬は大きなサラブレッド級の大きさのお馬さんが6~10頭ほどいます。
「FUYOU藤代スポーツセンター&アリーナ」隣接

隣にはFUYOU藤代スポーツセンターやアリーナ、いわゆる大きな総合公園があり、広大な運動広場になっています。
駐車場も広く、芝生や丘、とにかく桜が見事。
河川敷も整備されていて、下まで降りていけるのも特徴。

本当は全景を見せいたいのですが、取手市に許可撮ってないので控えめに紹介。
小貝川河川敷

目の前は小貝川河川敷。
川の中に入って遊べるほどの深さです。(場所によります)
印西市も昔、印西町時代の方々の子どもの頃は、手賀川とか弁天川で泳いだことがあるそうですね。
小学生の足が付くくらいの浅瀬もあるようです。(親水として整備したのかな。)
河川敷にはオフロード自転車コースもあります。

この小貝川ポニー牧場の良いところは、公園を含み奥まって作られているので車が入って来ない環境。安心して子どもを遊ばせられるのも魅力ですね。

ここからは実際に会員になって乗馬教室に入ったらどんなことをしているのかレポート。
空き待ちが何年も続く会員制

こちらが1クラスの人数です。
先生の評判が良すぎて、空き待ち状態です。
親御さんは付き添ってもOKですし、その場から離れて帰ってもOK。
教室開催・時間
土曜日教室・日曜日教室
それぞれ毎月2回
おおよそ3時間半~4時間くらい
土日は運営方法が異なるようです。
月謝
取手市民:月5,000円
市外 :月6,000円
乗馬するたびにかかる料金は無し
更新料金も無し
乗馬教室はフリースクールのような雰囲気

乗馬教室は、本格的な乗馬を学び、規律を守る子が成長していくものですが、この小貝川ポニー牧場では、まるでフリースクールのような雰囲気を持っています。
詳しくはあとで説明します。
子ども自身が選べるレベルクラス
遊びから学ぶ遊び中心のクラス
乗馬も遊びもやる真ん中のクラス
ガッツリ乗馬を学ぶクラス
の3つに分かれ、本人の意思でその日の気分で選べます。
※こちらは土曜日教室。
乗馬教室の内容おおざっぱに
教室は、馬房掃除や馬の手入れで馬との心や物理的な距離を縮め、馬を知っていきます。
馬場で乗馬レッスン

状況や子どもにより自由なスタイル

気候によっては小貝川を散歩したり、季節によっては川遊びやカヌー、BBQをすることもあります。もちろん乗馬を選ぶことも可能。

子どもたちの将来像

年上年下関係なくで仲良くなれます。上の写真は生徒だけでお互い協力する姿。
馬を通じて動物とのふれあい方や生命活動を学べます。
乗馬の大会に参加することもできます。
このまま将来、馬をお世話する職業になった人もいます。
フリースクールのような側面
発達のバランスはひとそれぞれ。
日本の教育は国の基準や学校、先生の引いた線に基づいた水準均等化教育です。
とはいえ、人はそれぞれ気質や性格、発達のでこぼこは誰にでもあります。
時に心の悩みを抱えた子もいます。
そんな中、ポニー牧場は多くの子どもたちの安心できる「居場所」「安全地帯」になっています。
親御さんたちからは、
「子どもたちは教室がある日をすごく楽しみにしている。」
「不登校で心療内科受診してたけど、ここの楽しみのおかげで毎日学校に行けるようになった。」
「自分からあいさつができて、どんどん人と接することができるようになった。」
など。
県外から通う子が多い
遠く都内や埼玉、もちろん千葉各地や印西からも通っている人が多いです。
繊細でおだやかな気質を持つ馬との触れ合いが心を癒すメカニズム。お馬さんの力と先生方の教育、あなどれません。
会費が破格値
市内は月5,000円。
市外は月6,000円です。
これはちょっと破格のお値段すぎます。
物価高なので、2025年時点で、と付け加えておきますね。
本格的な乗馬クラブでこの値段は異常で、通常は入会費で10万円を超え、月謝に加え、乗馬のたびに数千円とるところが多い中、ずっとこの値段でやっています。
これには理由があり、小貝川ポニー牧場は、地域振興と地域の人たちや子どもたちの居場所としてのポジションを第一に考えているため、値上げを検討していないようです。
もちろんこれでは普通に考えれば大赤字。
取手市からの補助金があるにせよ、取手市も大切な施設とは言え厳しいとは思います。
それでも続けていくのは、やはりつないできた人、子どもの笑顔だそうです。
取手市すごい。
教育の仕方に評判
私が一番に感じたのがこれ。
子どもを決して否定しない。
「個性を大事に」とはよく聞く言葉ですが、実際は「みんなと同じでないければならない」ことを求められます。
時代が変わってその傾向はさらに強くなってきている気がします。
ポニー牧場はその子の特性を認め、肯定し、決して大人の当たり前にあてはめないところ。
そしてほめる教育。
言い方ひとつで違いますよね。
「こうしないと、こうなるからダメだよ。」
「言わなくても自分で考えて。」
ではなく
「こうしてみたんだね、それもイイネ!でもこうしてみるともっと良くなるかもよ。やってみようか。」
こんなイメージ。
その反面、馬という生命とのふれあいにはお互い「命」が触れ合っているため、厳しいところも厳しく、でも決して誰一人こぼれることのないか教育をしています。
全員が同じゴールにたどり着く目標をかかげるのとは違い、その子に合ったその子の活躍の場を与えてくれます。
そして最後、教室が終わった後の放課後は、子どもたちと全力で遊ぶ先生たち。
私が先生大丈夫かね?と心配するほど大きな声で全力で遊びまくります。
それが子どもたちも楽しそう。
おおらかな地域住民

取手市のポニー牧場周辺は、もともと藤代町でしたが、取手市と合併しました。
ポニー牧場は藤代町時代の地域振興として協力してきたのですが、この地域に住む人のおおらかさ、苦情が過去1件も来ていないそうです。
どんなに大声で遊んでも、
どんなに藤代町スポーツ公園で馬がうんちしても、
そこでお花見している人は嫌がる顔する人はいませんでした。
「あら、お馬さん気持ちよくあるいてうんちしてるのね。」
「あ、馬糞ってこんなに草がつまってるんだね。」
「思ってたより全然臭くないね。」
私は幼少期から茨城県を見てきましたが、本当に心にゆとりがある方ばかりで素敵。

こんな地域貢献型小貝川ポニー牧場。
都内の学校でも講習で呼ばれるようです。
素人の私から見ても、この会費に運営費、物価高騰の中、取手市も長年補助金を出して維持していても、運営は精いっぱいで大変だと思います。
観光施設や民間の営利企業という側面よりも、
子供の居場所や地域の交流といった福祉面の要素が強かっただけに、この問題はむずかしい。
今後ポニー牧場はどうなるかはわかりませんが、存続に向けて地域の方々が活動を広げているようです。それほど地域に貢献してきた施設なんですね。
写真の顔はぼかしていますが、みんな本当に良い笑顔なんです。

ものすごく冷水をかぶせる勢いで舞台が変わるのですが、
印西市は印西牧(今の千葉ニュータウン中央駅圏~白井市)を中心に、江戸時代の昔から馬の牧としてゆかりのある土地でした。

それが理由か、
東京競馬「大井競馬場」直営の小林牧場がありますよね。大井競馬場では印西市のPR冊子を配ってくれているんですよ。
その小林牧場が今絶賛拡大予定。
その昔、小林牧場でキャンプしたことがあります。BBQもやっていましたね。
それくらい解放されていた小林牧場。

そしてすぐ隣白井市にはJRAの競馬学校があります。
武豊騎手や藤田菜七子元騎手も、白井の学校出身。
木下街道沿いには競馬好きには超有名な中山競馬場もあります。
ハーモニィセンター本社移転誘致は可能?

上の写真は印西町時代の千葉ニュータウン中央駅前です。
ここからはいんざいパルケの勝手な持論です。
そんな印西市。
渋谷から本社ごと移転して、印西にも宿泊施設併設の馬にまつわる観光牧場を新設したらどうかなと思いました。
渋谷からしたら土地も安いし、なにしろ小貝川ポニー牧場も近いです。
吉田地区にはタイミング的には、馬にまつわるレジャーも計画している?と資料から見えます観光地を建設計画中。

クリーンセンター移設に伴う大人の話ですが、そこには少なくとも市もある程度関与するのでしょうか。
吉田地区の施設まるごと運営だと「小貝川ポニー牧場」のような雰囲気よりは「蓼科レベルの観光地」になりますが、それはそれ。
ご存じ、印西市の財政はとてつもなく潤っています。
イノシシ被害なども問題になるなか、市街地と農地と里山の分離共生型都市ができればいいなと思っていますが、それにハーモニィセンターが一役買ってもらえるのでは?
そんな無理無謀な空想を抱きつつ書いています。
実は印西市内ではすでに「エクッションふれあい牧場」があります。
応援したくて私が許可もらってページを作ったのがこちら。
※ちょこちょこ寄るくせに全然更新できてなくてすみません。馬、増えてます。
リニューアルしてからページの見た目がめちゃくちゃになってしまいました。

ポニー牧場のスタッフさんもエクッションをご存じとのこと。
外資系に囲まれていますが、その外資系企業さんも実に協力的。
競合しない?と思われますが、せっかくなのでタッグでもいいし、選択肢があってもいい。
馬の調教の仕方にもいろいろあって、差別化もできるようですね。
ポニー牧場存続のためにできること
私のブログやXのつぶやきに慣れている方はご存じかと思いますが、私の家系の片方が印西の土着人です。
つまり私はハイブリッドな感じでも、幼少期は印西から利根川を渡って龍ケ崎へいくことも多かったですね。
取手市というと、駅ビル「当時はボックスヒル」や成城石井があったり都会的で、花火も見事。なにより桜の並木がレベル違いで長く、風景も美しい。東京藝術大学や江戸取高校のイメージでなんとなく学術優秀なイメージもあり、とにかく印西の雲の上の存在で見ていました。
藤代町も町並みは美しく、藤代図書館は大人の階と子ども用の階層に分かれていて、子ども図書館が実に充実。
あとは日本一大きくなるであろうイオンの計画もありますが。今回の価値観の視点はイオンではないんですよね。
馬にとって幸せな環境を

そして最後はこれです。
「子どもたちのために」、「地域のために」
それは私たち人間の視点です。
例えば印西市に新設でポニー牧場ができても、馬たちは幸せでしょうか。
地主さんや、地域の人々、自然環境(音や光など)
いろいろありますが、
馬たちを一番に思ってくれるでしょうか。
人として、子どもたちを一番に思ってくれるでしょうか。
地域の人たちは受け入れてくれるでしょうか。
馬にまつわる土地を馬にまつわる土地にしたのは私たち人間であり、その歴史です。
それをどう活用するかによっては、
「ただの馬を見せしめにする観光素材」にしかなりません。
たとえ私の理想が実現しても、印西市にはそのような街にはなってはほしくなく、取手市の藤代の街のようなあたたかい風土が存在することを期待しています。
「社会的な役割」
「地域性の広がり」
「未来への提案」
「馬や子ども主体」
いろいろ詰め込みすぎましたが、こんな素敵な牧場と地域がありました。
というお話でした。
特に印西の子育て世代は、茨城県南部にでかけるよというご家庭多いと思います。
印西にもしポニー牧場の一大観光施設ができても、私は小貝川を選ぶかなぁというくらいの雰囲気、ぜひ行ってみてください。土日の午後がおすすめ。
私はハーモニィセンターさんからは、牧場を印西市に進出することに対してわりと前向きなお言葉をもらっているので、「うちでやりません?」という方がいたらお声をおかけください。
私のような考えと同じ志や思いであるとうれしいですが、あとはハーモニィセンターさん次第です。
所在地 :茨城県取手市椚木49
お問い合わせ先:0297-71-6520
公式Instagram:https://www.instagram.com/pony.kokaigawa/
運営会社:公益財団法人ハーモニィセンター