印西市の紹介

木下 (きおろし)地区の紹介 (Kioroshi)

印西市木下地区の紹介

木下ってどんなところ?

木下の街並みと弁天川ここでは木下・大森とその周辺一帯(我孫子市布佐を含む)を地区として指しましょう。木下地区は江戸時代から栄えた歴史ある宿場町です。木下街道が市川市の海岸線まで続いているように、江戸川と利根川を結ぶ重要拠点でもあったわけですね。
かつては千葉県北西部広域において船橋と同等に栄えていたという話があります。
昭和後期においても映画館、ボーリング場はもちろん、北口の一帯はバスターミナルになっていて多くのバスが往来し、駅前にも当時は珍しいスーパーやカフェ(喫茶店)がありました。
でも、ここでは細かい話は抜きにしましょう。
駅を中心に、徒歩10分圏内にありとあらゆる生活に必要なものが揃っています。また、お隣の茨城県まで約2km。利根川沿いには良好なサイクリングロードが整備され、ツーリングを楽しむ人たちも足を止めて老舗店で一休みする街になっています。

木下河岸 (きおろしがし)

木下河岸はかつて船着き場として栄えた港のような姿でした。いまでこそ内陸のイメージが強い印西市ですが、何万年も昔はこの一帯は海。そして宿場町として栄えた時代は、大きな蒸気船が停泊するという姿。なかなか想像できないですよね。

JR成田線木下駅

新木下駅と旧木下駅120年以上の歴史をもつ駅で、数年前までは東京近郊ではほとんど見られなくなった木造風のほのぼのした田舎駅でした。長く歴史を見つめてきたこの駅舎も生まれ変わり、2008年に新しい橋上駅が誕生しました。その歴史は東京駅よりも古く、長らく使われた跨線橋は成田駅で使用されていたものをそのまま利用していました。

数十年前まで駅前で朝市場が開かれ、銚子漁港からあげられた新鮮な魚介類の行商に出る方々が木下でも売っていました。周辺の農家の方々も木下駅を中心に汽車に乗り、かつて東洋一の繁華街だった上野・浅草方面へ行商に向かう姿も多かったと言われます。

我孫子線

常磐線から続く成田線は実は我孫子支線(我孫子線)と呼ばれています。かつては成田終点ではなく佐倉方面に直通していましたが、空港ができ、東京を中心とした時代の流れとともに運行も変わっています。現在は便宜上我孫子線は常磐快速線へ直通しています。

水と緑の宿場町

木下の六幸橋木下周辺は利根川をはじめ、弁天川・六軒川・手賀川など、水の豊富な環境にあります。
橋…木下の街を歩いていると、たくさんの橋を見ることができます。最近では川岸の遊歩道が整備され、ゆっくり散歩もできるようになりました。

 

コブ白鳥の定住

手賀川や手賀沼にはみなさんが想像する白鳥よりも大きい白鳥「コブ白鳥」が住んでいます。時々その白鳥たちが木下駅北口の六軒川に遊びに来ることもあるんですよ。

木下貝層 (きおろしかいそう)

木下貝層のモニュメント清らかな水の流れと多くの恵みを与えてきた利根川・手賀沼に接するこの一帯には、貝化石の宝庫として有名な文化遺産「木下貝層」が分布しています。
そうです。木下貝層は木下万葉公園だけにあるわけではないのですね。もちろん木下以外の地域 (茨城県)でも見ることができます。

木下万葉公園ページ木下貝層について(準備中)

木下貝層の分布場所

・木下公園(指定天然記念物)
・発作
・中央自動車学校脇
・和泉
・中ノ口浅間神社付近
・利根川水門付近

催し物

木下駅南骨董市木下駅南口商店街では毎月第一土曜日に骨董市が開催されています。千葉県では集客のある大きな規模の骨董市。他県からも来客がある骨董市で、特に天気の良い日は朝から賑わっています。
今では若いカップルや女性たちも訪れるほどになりました。
また水の豊かな地域性を活かした「水の郷いんざいぶらり川めぐり」は、歴史と情緒の街並みを小船で眺める水上散歩です。船頭さんが木下の歴史を解説してくれます。もちろん白鳥さんたちに会える確率は高いですよ。
夏には利根川で(茨城県の利根町)花火大会を間近に見ることができます。目の前というよりは真上で打ちあがる花火は圧巻。木下の天神幼稚園でも毎年本格的な花火を打ち上げています。

お祭りが盛んな木下

木下の祭り歴史があるゆえにそれぞれの町 (木下・大森・浦部など)でお祭りが催されています。本当に驚くのが、住所ごとにお祭りがあること。また、昔からの商業の街によくある区域名も健在 (木下の中にも幸町・下町・上町などに分かれる)。その催し物の多くが数百年から千何百年と歴史のあるものです。
そこでは伝統と歴史、人の繋がりを感じることができます。
古き良き時代にふれあえる、そんなお祭りにぜひ見に行ってみては?

主な祭礼と歴史ある催し物

・木下街道膝栗毛
・木下の祭り (竹袋稲荷神社祭礼)
・大森の祭り (鳥見神社祭礼)
・六軒の祭り (六軒厳島神社祭礼)
・六軒年越し御輿
・木下駅南骨董市
・水の郷いんざいぶらり川めぐり

木下さんぽ道

木下の寺小屋北口の路地を歩いていると、古い家屋やお蔵をいくつも通り過ぎていきます。家屋が密集しているせいか視界が狭く、なかなか改めて見る事はないかもしれませんが、立寄った際はぜひゆっくり眺めてみてくださいね。

お蔵、お花屋さん、お土産屋さん、魚屋さん、たくさんの児童公園、古くからの細い路地…、懐かしいもの、見るとほっとする空間が木下の街にはたくさんあります。

木下駅周辺地区は道路が狭いのですが、車で通る姿と違いいくつもある車の通れないような細い路地や裏道をすり抜けていけるので実は安全。子どもたちにとってそれはまるで隠れ路地。

木下の住宅古い街のイメージかと思えば木下地区は新しくおしゃれな住宅地もあります。南側は碁盤の目のように道路が整備されていてゆとりのある街路が張り巡らされています。
周辺には24時間営業スーパーもあり、開業医院がたくさん。坂も無く、生活するにはとても便利です。

 

木下付近の成田線橋梁さて、木下の北口に戻るとここは密集した商業地としての名残が見えます。ほんの数十年前までは道路に面した建物はすべてお店でした。
そんな街でも少し裏道を抜けると田園風景にも出逢えます。
また駅から数分で利根川の河川敷にも到着。広大な自然を身近に感じることもできる街です。

 

これからの木下地区

木下の弁天川印西市の印象は千葉ニュータウン、いわゆる新興地ですが、印西の歴史はそれこそ千年の歴史をはぐくんできました。その場所のひとつにこの木下をあげるとすると実に面白いですよね。「歴史もあるんだよ。」
これはニュータウンのイメージが強い印西市にとっての遺産、財産でもあります。

守ることと大切にすることは少し異なることだとは思いますが、時代の変化とともにその繁栄を維持してきた木下ですから、木下の持つ魅力を大切にしながら時の流れや人の流れに柔軟に対応していけると、もっと良い新たな歴史を刻めるのではないかと思います。