2025.01.09 印西の観光スポット 本埜白鳥の郷 (Swans on paddy field in Motono) パルケさん 記事内に商品プロモーション・広告を含む場合は記事内にてご案内しております 白鳥の郷冬になると水田地帯の中に約1,000羽近く (最高で約1,200羽)もの白鳥の群れが渡ってくる本埜の白鳥の郷。その数は日本国内でも2番目に多いともいわれている白鳥が集まるスポットです。We can see about 1,000 swans on paddy field in Inzai every winter. 情報は2025年1月5日時点。 2023年までの情報内容は本埜の関係者の確認を得ています。 もくじ 2024年の白鳥の郷水が張っていた田んぼは終了有志による新たな試み2024年12月時点新しい場所に看板設置白鳥たちが無事に冬を越せますように白鳥の郷とはなぜシベリアから白鳥が来るのか場所見学にあたり注意白鳥の郷レポート白鳥の郷の歴史2021年~2022年白鳥飛来状況(過去) 2024年の白鳥の郷 2024年11月の飛来状況2024年12月26日 今までの白鳥の郷に隣接した場所に、新たに白鳥の郷の看板が設置されました。こちらの水田に水が張られ、白鳥が滞在しています。2024年12月12日 SNS情報によると1羽も見られない時間帯もあるようです。2024年11月22日 約70羽。2025年1月4日 約900羽。 水が張っていた田んぼは終了 今まで水が張られていた水田は、借地の契約終了となったため、今後今までのように水を張ることはないようです。 上記情報は一部不正確な部分または予定が変わることもあるかもしれませんので、噂話程度にとらえていただければ幸いです。 深堀りせず「32年間お疲れ様でした」ということだけをお伝えしたいと思います。 2024年 現場の状況 毎年白鳥の郷としてにぎわっていた場所は、2024年11月現在このような感じです。左が白鳥がいた水辺の跡地、右手が物産店や簡易トイレがあった場所です。 白鳥はどこへ? 迷える白鳥たちの多くは当初、印旛沼や手賀沼、茨城県の南部の湖沼、近隣の調整池に分散して過ごしていたようです。 有志による新たな試み 飛んできた白鳥たちが迷子にならないようにと、今まで水を張っていた田んぼの向こう隣りの水田(黄色い家の方)に新たに水を張る試みがなされています。しかしながら白鳥は警戒してか、その水田には来ません。上の写真に見える白鳥は呼び寄せるための作り物です。 2024年12月時点新しい場所に看板設置 水が張られていないとわかっていても、一部の白鳥たちは今まであった田んぼの向かい側に集まってくつろいでいます。 空から見たら同じような景色、こんなにピンポイントにお気に入りの田んぼを目指してきているなんて、渡り鳥は本当にすごいですね。そして、隣接する場所に新たに看板が設置されました。 白鳥たちが無事に冬を越せますように 他の水辺に行くことの懸念 北総花の丘公園など近隣の調整池にも散っています。住宅地に隣接する調整池にも白鳥の目撃情報があります。いまは数が少ないですが、居心地が良ければ本埜のように1,000羽近くまで増えることもあります。 鳴き声も大きいため、害獣扱いされてしまう可能性もあります。 そうなると、白鳥=人間にとって害のある存在として認知され、いずれまた本埜の水田に白鳥が戻ってきても、同じ市民から批判を受けることも否定できません。 また、冬のみに滞在する渡り鳥のオオハクチョウなどと、通年住んでいるコブハクチョウでは種類も異なります。ここに誤解も生まれます。 手賀沼のコブハクチョウは、印西市側では農作物に害がないように有志の方々が白鳥を監視・見守っているようですが、近隣のほかの地域では害獣扱いされている地域もあります。 このように自然との共生にはある程度の管理や理解、許容、お金、そして知識が必要です。 白鳥にとって一番良いのは 新しい地域へ分散することでの懸念が生まれるのなら、一定の場所でおおらかにみてくれる環境にとどまる方が良いのではとも思いました。近年は茨城県南部に集まっており、龍ケ崎市は市の鳥を白鳥に定めています。しかし、ある野鳥を長年観察する方が話されていました。「どんな場所にいっても安心して日本で無事に冬を過ごせるのなら、それが一番。一つの場所にとどまることはないかもしれないですね。」そうですね、本当に鳥たちの幸せを見守れる人の言葉だと思いました。野生の動物はたくましく生きていくと思います。本埜小学校、第二小学校卒業のみなさん、白鳥たちはたくましく生きていっています。またいつかどこかで会えるといいですね。もしかしたらみなさんが活躍するすぐ近くにも来ているかもしれないですね。長年管理されてきたみなさん。お疲れさまでした。もしかしたらまだまだ試行錯誤新たなスタートかもしれませんが、どうか無理をなさらずに。そして、白鳥たち。今まで32年間、こんな印西に来てくれて、話題に華を添えてくれて本当にありがとう。静かで穏やかな冬を過ごせますように。またいつか会える日まで。 以下2023年度までの記録 白鳥の郷とは 千葉県印西市の本埜地区 (旧本埜村) に毎冬に白鳥が飛来し、滞在していることから名づけられました。白鳥の郷の特徴は、もともと水田であったところに自然に飛来していることです。田園風景の中とはいえ、身近に人間が活動する町、なんと言っても東京から近いこの距離が他の飛来地との大きな違いです。水辺でくつろぐ姿はもちろん、飛んだり着水する姿も頻繁に見ることができるのも魅力です。ここで見られる白鳥は コハクチョウ オオハクチョウ アメリカコハクチョウ(めったに見られません)他にもカモがたくさん。一般の方は餌をあげることができませんが、スタッフによる朝夕の餌付けタイムに遭遇することができるかも。 なぜシベリアから白鳥が来るのか 白鳥は水草や葉っぱ、虫や貝まで食べる雑食性の鳥です。夏にシベリアいる白鳥がなぜ日本に渡ってくるかという話からはじまります。シベリアは寒い地域。水面が凍ってしまうと餌をとることができなくなってしまいます。そこで秋ごろに北海道に渡ります。しかし真冬になると北海道の水面も凍ってしまいます。もっと南下して良い環境を探します。 場所所在地千葉県印西市笠神 (水田地のため番地はありません) 最寄り駅JR小林駅から徒歩40分ほど、車で10分ほど北総線印旛日本医大駅から車で14分ほど。行き方 (千葉ニュータウンや本埜支所から)地図は印西市本埜支所からのルートを表示しています。千葉ニュータウン方面からは、鎌ヶ谷本埜線の曲がりくねった道路からもいけますが、どちらも行き違いできない狭い路地や農道を通ります。行き方 (おすすめ)狭い道路が苦手な方は、遠回りしてでも「長門橋」交差点から入るルートをおすすめします。難読地名の「安食ト杭 (あじきぼっくい)」もすぐそこです。1. 長門橋交差点を鎌ヶ谷本埜線に入ります。2. すぐに右折ます。3. 中央点線がある2車線の直線道路をまっすぐ進みます。(とても快適です)4. 正面に旧本埜第二小学校の校舎が見えてきます。(2023年時点)5. 白山神社付近を左折します。こちらも行き違いが可能な路地です。6. たいてい遠くに車列が見えます。あとはその車列にむかって進むだけ。(工事のため迂回ルートになっている場合もあります。)駐車スペース白鳥飛来地の脇の道路は幅広ですので、そこに路駐になります。周辺の飲食店・お土産近所:鮮魚定食まるみや、手焼き土井せんべい、パニパニ、喜楽など 見学にあたり注意 ペットの連れ込みはやめましょう。白鳥たちがびっくりしてしまい、次から来るのをやめてしまうかもしれません。 個人的にエサを与えることも禁止です。自然に飛来してきた白鳥たちの自然な姿を楽しみましょう。 接触はやめましょう。とても近くで見ることができる白鳥ですが、世界規模で飛来する彼らの自然の生態系を乱しかねません。 大声で叫ぶのはやめてあげましょう。白鳥たちはしきりにおしゃべりしています。せっかくなので何をしゃべっているのか想像してみては? 余裕を持った安全運転を心がけましょう。白鳥の郷までの道のりは生活道路や農道となりますので、余裕を持って十分に注意してください。 白鳥の郷レポート 観光地化されていないありのままの田園風景の中に偶然舞い降りた白鳥たち。ここをこういったブログサイトで紹介すること自体とても複雑な心境で、本来静かに体を休めて、春には元気で飛び立ってほしいという思いがあります。だからこそ、TVメディアや観光メディアでは伝えられない言葉を添えて紹介したいと思います。関東各地からようこそもともと水田として使われているため、専用駐車場や臨時駐車場は設けられていません。沿道の幅が普通の農道よりも広く作られているので、こちらに停めさせていただいております。驚くのが停まっている車のナンバー。南房総や東京の西部地域、他県からも足を運んでくれる方々がたくさんいらっしゃいます。ようこそ印西市へ。ペット侵入禁止たとえ遠くからでもペットの来場は✕。白鳥たちはいつも変わらぬこの風景の中で自由に体を休めています。仮設トイレ白鳥たちを見ていると、思いのほか時間が過ぎていくのが早いですね。ただでさえ遠方からいらっしゃった方々も多いので、仮設トイレも設置されています。本当に心遣い助かります。メッセージ本埜の人たちや本埜の子どもたちからのメッセージが書かれた柵を見て感動しました。写真は当時まで開校していた「本埜第二小学校」の生徒たちのメッセージ。時代の流れとともに人の流れも思いも変わってしまいますが、白鳥たちにとってもこの本埜が故郷のひとつになり続けてほしいですね。そして本埜地区のみなさんや本埜で育った子供たち、小学生中学生のみなさん。こんなに素晴らしい景色を伝えてくれて本当にありがとうございます。歳を重ねてもこの誇らしい本埜の姿を忘れず、心の中で大切にしてくださいね。 白鳥の郷の歴史はじまり1992年。農業用の排水工事をしているタイミングで大雨が重なりました。田んぼは水が溜まった状態のまま冬を迎えます。そして偶然白鳥が水田に降り立ったのです。その時はたった6羽。えさやりと葛藤当時6羽の白鳥のためにエサをあげようとしても白鳥は警戒して寄って来ませんでした。しかし、この水田を管理する出山光男さんが毎日決まった時間に同じ服装で顔を出し、エサをあげ続けました。偶然降り立った白鳥にエサをあげても、すぐに飛び立っていなくなってしまうだろうし、来年来るとは限らない。当時は周囲の人の関心は薄かったのです。そして白鳥たちは暖かくなるころにシベリアへ帰って行きます。いったいなんだったんだろう?って思いますよね。でもまるで我が家族のようにエサをあげ続けたことを白鳥たちは覚えていたのです。翌年から倍増した白鳥たった6羽の偶然の渡来。しかし翌年12羽の白鳥がやってきたのです。そこで出山さんは毎日同じようにエサをあげ続けました。するとその翌年1993年には23羽、その後もどんどん白鳥の数は増え、1998年には125羽の白鳥がやってきたのです。最高数は1380羽 (2019年までの間)毎年のように増え続ける白鳥。2012年には1300羽を超える白鳥がやってきました。「本埜 白鳥を守る会」発足そして1995年、白鳥の定着が世間にも知られるようになったころ、この白鳥の居場所を守り、元気にシベリアに帰って行けるようにと、白鳥を守る会が発足しました。メディアの露出も増える中、白鳥にとって招かざるものや事態も多くなるかと思います。印西の環境の変化も白鳥にとっては驚くことでしょう。けれど、この風景がいつまでも変わらぬよう、印西市民みなさんで見守っていきたいですね。また冬季限定とはいえ、印西市各所にとどまっているコブハクチョウのように、農作物への影響なども懸念する方もいるかもしれません。人がむやみにエサをあげたりして、バランスを崩さないようその環境を守ってくれています。 2021年~2022年白鳥飛来状況(過去)白鳥の飛来状況は地元の本埜小学校がご厚意で報告してくれています。みなさんありがとう。(2021年現在)※2019年までは本埜第二小学校が発表していてくれました。(その後学校は統合)白鳥飛来レポート (本埜小学校LINK) ■記事更新日:2023年12月25日■記事公開日:2019年1月17日ページ内容の修正・変更・加筆提案はこちら このページをX Twitterで共有 #本埜エリア#観光#アクティビティ#大人で楽しむ