本埜 (もとの)の場所
印西市は印旛村と本埜村と合併して現在の面積となっています。ではどの辺から旧本埜村だったのでしょうか?
南西部は現在の滝野地区、印西牧の原駅の東側の道路の向こうはすぐ本埜村だったのです。
え?私の家はもともと本埜村だったの?という方も多いでしょう。
さらに驚くことは南東部、印旛日本医大駅の西側の道路の西側向こうもすぐに本埜村。
北西部は小林駅から東に行くとすぐに本埜村に入ります。
いんざいパルケでは滝野周辺は牧の原地区、印旛日本医大駅周辺は日医大地区としてくくってしまっているため、それらを除いた地域を本埜地区としてくくってみました。
公共施設が集まっている笠神周辺から白鳥の郷などが中心となるでしょうか。小林駅から笠神までの道路はかつて商店が連なり、今でもその名残が垣間見ることができます。
本埜 (もとの)ってはじめから読めましたか?本埜地区には珍しい読み方の地名があります。たとえば「酒直卜杭 (さかなおぼっくい)」。ぼっくいってあまり聞かないですよね。成田線には難読駅名が多いことで有名で、我孫子 (あびこ)、木下 (きおろし)、安食 (あじき)、下総松崎 (しもうさまんざき)などがよく取り上げられますが、ここではダブルで味わえます。「安食卜杭 (あじきぼっくい)」。「小林本埜 (こばやしもとの)」。
白鳥の郷
本埜と言えば今は白鳥が有名になりました。冬将軍の知らせとともにメディアでも伝えられる数百羽、年によっては1,000羽を越える数とも言われる白鳥の群れ。こちらは木下付近に定住しているコブハクチョウとは異なります。本埜の白鳥の郷では、オオハクチョウやコハクチョウが飛来し、3月になると南風に乗ってシベリアに帰ります。
中根
笠神と同じくもうひとつ紹介したい地名があります。中根 (なかね)です。中根にも鳥見神社があり、林の中の静かな神社は実に趣があります。印西市で神式行事を行う際、中根の神主さんにお願いしている人も多いのではないでしょうか?現在は若い女性の神主さんです。
印西市の無形文化財にも指定されている獅子舞行事も行われています。
千葉ニュータウンとしての重要な位置
実は旧本埜村は村と言えど、一部の地域が千葉ニュータウン指定地区に定められています。先ほどの滝野地区や国道464号線の牧の原~日医大までは旧本埜村です。
駅こそ設置されていないのですが、ご存知の通り整ったきれいな住宅が広がり、マンションも点在、両駅を昔から支える重要な役割を持っていました。
いわば縁の下の力持ちみたいなものでしょうか。
現在では国道464号線の側道に多くの物流施設が建設されていますし、それこそ交通面も旧印西市と条件の変わらないポジションにありました。
美しい水路と水田の街
本埜地区と言えば印西市内でもっとも水田が広がる地域です。印旛沼と利根川に挟まれた水の豊かなポジションにあり、いくつもの池や沼、そして水田をつなぐ数々の水路やささやかな小川が見えます。
ここではザリガニ、タニシ、フナやタナゴなどをはじめ、さまざまな魚や水の生き物と野鳥に出会えます。
子どもたちにとってはたまらない環境で、大人たちにとってはどこか懐かしい風景ではないでしょうか?