印西の昔話にもでてきたそうふけっ原の下総台地と谷 (谷津) の入り組んだこの一帯。
古くから人々が生活する別所や宗甫と言った地区の一部であり、そして千葉ニュータウン造成地として開発された地区にまたがります。さまざまな生物や多くの樹木や野草、さらに昆虫や野鳥が暮らしてきた豊かな自然です。
別所緑地には湿地帯もあり、湿地帯を好む虫たちも生息しています。
森の中では野鳥や昆虫もありのまま。付近には古新田川を囲んだ里山風景も残っています。
お願い
[wp-svg-icons icon=”quill” wrap=”i”] 別所緑地は自然保護エリアとなっています。柵を越えて侵入したり、動植物の採取は禁止です。
動物との遭遇でケガをされたり、虫に刺されるなども管理側は責任を負えないためお気を付けください。
情報内容
記事公開:2022年6月14日
写真
2020年~2022年の写真を使用しているため、若干の違いが生じる場合があります。
掲載について
印西市の自然や里山に興味を持ってもらうことを目的としていますので、内容はとてもくだいて書いています。
パークガイド | 遊歩道 (園路) 展望デッキ 遊具、砂場、運動器具 ベンチ、トイレ |
---|---|
見どころ | 里山林、池 どんな植物や生物が住んでいるでしょうか? |
敷地面積 | 約27,001㎡ |
標高 | 約20m~30m |
アクセス | ◆最寄駅 北総線「印西牧の原駅」下車 (徒歩20分~45分、バス約5分) ◆バス ふれあいバス中ルート「牧の原学校給食センター」「別所」下車徒歩約5分 ふれあいバス印旛支所ルート「牧の原学校給食センター」下車徒歩約5分 |
住所 | 千葉県印西市牧の原3-2ほか |
休園日 | なし |
入場料 | 無料 |
駐車場 | なし ※自然保護を目的とした緑地の為、園路の街灯ありません。 |
近隣施設 | ジョイフル本田…徒歩約5分 |
保全 | NPO法人亀成川を愛する会 その他市や市民活動によって保たれています。 |
お問い合わせ | 印西市役所都市建設部都市整備課管理係 0476-33-4663 |
遊具も充実。近くに保育園・小学校や病院もあります。
池の横はならだかな起伏と園路。
別所谷津公園の池の向こうから駅方面を臨む。
緑地内でひときわ大きな木を発見。写真では伝わらないです。
別所緑地の奥には湿地帯も広がります。
里山林保全には、木を剪定したり草刈などで光を通すことも大切。
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別所谷津公園の紹介
「別所谷津公園」と「別所緑地」は道路を挟んで2つに分かれています。
行き方
印西牧の原北口はグリーンネットワーク (遊歩道) が整備されていて、安全に散策できるようになっています。
電車・徒歩の行き方
- 北総線「印西牧の原駅」下車、徒歩約20分。
- 北口から「牧の原モア」に沿って道路 (4車線) を進みます。
- 「牧の原モア」側から「ジョイフル本田」側へ交差点を渡ります。
- 「ジョイフル本田」裏側の向かいの公園「牧の原西街区公園」がある交差点を右へ進みます。
- 道 (歩道あり) なりに3分ほど進むと右手前方に別所谷津公園が見えます。
遊具側エリア
谷の傾斜を利用したつくりで、スロープや階段で池の付近へ降りていくことができます。
遊具・運動器具
公園内は子ども用遊具 (アスレチック滑り台や幼児すべり台、砂場など) があります。
運動器具もあります。
散策路 (園路)
池の脇には遊歩道が続いていて、反対側に回って行けるようになっています。
トイレ
公園内には「男用トイレ」「女用トイレ」「だれでもトイレ」があります。
別所緑地側エリア
別所谷津公園の遊具があるエリアの対岸には展望台があります。
ここから見える景色はBIGHOPガーデンモール印西の観覧車や千葉ニュータウンの景色。
そして手前には奥深い森林と池です。
ここにどのような生き物が住んでいるのか。
ここから見つけることは困難かもしれませんが、どんな生き物がいるか想像してみてください。
別所緑地の紹介
行き方
別所谷津公園の池の向こうの道路を越えると別所緑地の入り口があります。
緑地への入り口
入り口は4か所
別所谷津公園池真向かい
別所谷津公園池向かい西側
ふれあいバス別所停留所付近
東京電力変電所付近
入り口はとてもこじんまりとしています。
散策路
散策路 (園路) はすべて舗装されています。
ところどころにベンチが設けられていますので、ゆっくり散策を楽しむことができますよ。
ニュータウン開発と自然
場所によってはこのような巨大な倉庫やデータセンターの脇を通ります。
開発と自然の極端な対比がある意味で何かを感じさせます。
緑地中央歩道
別所緑地の真ん中にも歩道があります。
一見入って良いの?と思う雰囲気ですが、歩道を歩いて渡るのはOK。
柵の中への侵入は不可です。
自然保護緑地帯
奥を覗くとうっそうと茂る森林とその谷底には沼?湿地?池?
この環境が特別な生態系を保護しています。
有志により里山林として樹木や植物の保全を行っています。
1年間で草刈や竹の除伐など40回以上、地元の子どもたちの観察会も含め500人以上が関わって守っている姿です。
水辺の中には何がいるかなぁ。
…といっても望遠で撮影しているのでなかなか生き物には出会えない距離です。
人が近づけない環境。
これこそが別所緑地の本来の目的ですね。
ベンチでひと休憩。思いのほかたくさん設けられています。
展望台
別所バス停留所付近には別所緑地最奥地の展望台がありました。
展望台の奥まで行くと印西ではないみたいな高低差のある深い緑の景色が広がっています。
残念ながら開発などによる影響で湿地帯の底質が変わってしまったせいか、希少生物は確認できなくなり絶滅してしまったと想定されます。
また、調査によるとこの5年間でトンボの種類も3分の2~半分ほどに減ってしまったようです。
一周所要時間
別所緑地はゆっくり一周しておよそ30分くらいでしょうか。
別所の谷津里山風景
別所緑地の最奥地。
展望台の向かい側はこんな里山が広がっています。
古新田川周辺に広がる谷津の世界。
このような榎戸谷津や和田戸谷津など印西市内には里山の風景が残っています。
地元では「谷津田 (やつった)」とも呼ばれています。
道路際は緑地帯により仕切られていて、お店やお家などの建物が建たないようになっています。
※今後人工物建築予定あり。
現在は人工的な建物が一切見えない谷津の田園風景が見えます。
里山は人の管理が加えられた私有地です。
別所緑地FAQ
はい。散策路はすべて舗装されていますので、普段の服装と靴でも問題ありません。
飲食はOKです。ただしたった1度の行動により生態系が崩れてしまう可能性も想像しながら、ごみやお菓子、残飯などは必ず持ち帰りましょう。「夕方ここに来れば何かあるぞ!」なんていう頭が良い動物さんもいますし…。
池や雑木林をライトで照らすことはおやめください。なお、目の前に黒い影…イノシシも登場することがありますのでお気を付けください。
ごめんなさい。ここは厳しく「ブブーX」です。なんであそこはOKでここはダメなの?という大人の矛盾を貫く鋭い質問には「ここは見るだけの場所なんだって。」で良いと思います。正論を説明するともっと矛盾が生じてしまうかも。
制限できるものではないのですが、後々取り返しのつかない状況になる可能性があります。印西市内とか印西の森とぼかしてみるとか、後に起こりうることを想像しながらお願いします。できればうちわで楽しみたいですよね。都市近郊なので「珍しい」と思っても、実はどこでも見られるものばかりだと思いますが、本当に珍しいものは保全団体や市に報告してみると良いかも。
名が知られるほど人で賑わい、街は良い意味でも悪い意味でも変わっていきます。
ゴミや私有地への侵入などさまざまな問題も発生します。
別所谷津公園や別所緑地には駐車場がありません。
それは自然の生態系を崩さないように、静かな自然環境を守るための意図を感じます。
印西市は市民がわかりやすい里山保全条例とか里山パトロールレンジャーみたいなのがあるといいですね。
里山保全クラウドファンディングとかで野菜もらえる市民ができる保全協力とかも。
この里山を見続けられるのは、私たちが見ていない時間、知らない時に管理されている方々や保全されている方々の苦労があってこそです。本当に感謝しています。
どうかこの美しい印西の里山を市民のみなさんで見守っていきましょう。
子どもの遊具が充実した別所谷津公園周辺は、学校や保育園、病院、ホームセンターがありとても良い立地で、別所緑地の周りはデータセンターや物流施設、そして巨大な変電所が囲っています。
かつて滞ったニュータウンの開発の陰に取り残された最後の草原には、数年前にもホンドキツネが発見されたとニュースになりました。
そこで市民活動によって自然の生態系バランスを保とうと開発側に依頼。
池など一部の敷地をそのままの姿で保つことで今に至っています。
ここではどんな生き物が住んでいるか、どんな生き物を見ることができるかは紹介しません。
「そうふけっ原と谷津、そしてニュータウン開発」の経緯を知り、想像しながら別所緑地を散歩してみてください。
緑地脇にそびえる巨大な倉庫とうっそうとした森林や急こう配の谷、そして湿地や池。十年後、二十年後にここから見る景色も様変わりしているでしょう。
けれども印西に住む動植物のささやかな住処として、この緑地がずっといつまでも生き続けていくことを願って、静かに緑の空気を感じてみてください。
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