印西うんちく

印西市の農業スペックと活躍するファーマーたち

こんにちは。
なんだかわざとらしいタイトルを付けてみましたが、いわゆる印西市の農業分野ってどないやねん、っていう記事です。

「あ、興味ないや、どんどん都会になってほしいからね。」っていう人も、
「なんだか難しそうな話ね。」っていう人も、
ちょっと興味を持ってもらいたくて少しカジュアルに書いてみました。

言葉も悪く、苦手な横文字もバンバン使っていきます。
少し話を盛りすぎな部分もありますので、「ぱるけのネット情報草」的な目で見てもらえると助かります。

ちなみに私は家庭菜園が趣味のひとつ。
歴は15年程度。

野菜を作るのって本当に難しいです。
かんたんだよ、といわれているものほど失敗します。

買ってきた「~用土」なら一発目はうまくいくことも多いですが、毎回~用土を買うほど裕福でないんで違う野菜を作ったり、寝かせたりしても失敗することも多いんですよね。
家だと無農薬にこだわるのですが、これが難易度最高。
同じようにしても年によって豊作凶作が違うとかも。

情報は2021年6月現在。
農産物はそのときの気候やコンディションにより大きく左右されます。
無農薬を実施しているところでは新鮮だからこそ形の不ぞろいや虫食いなどもあります。そのことをご理解ください。

印西市は農業がスタメンな産業

印西市は印旛沼と利根川、手賀沼に囲まれた一大耕作地帯です。

印旛平賀干拓

広い平地と緩やかな流れのレイクサイド。
近代までならこれほど水の便に恵まれた地域はないくらい贅沢な場所です。
水のある所に街が栄える数千年の歴史を見ればなんとなく想像がつきます。

印西を代表するものとしてスタメンを挙げるとすれば農業は外せない。

ところで印西の農作物の名産って何でしょう?

印西の名産って何?

まずはじめに、全国的にも千葉県は野菜果物の出荷量大国だということを念頭にご覧ください。
あと余談ですが千葉県は日本の牧場発祥の地ですよ。

印西の名産は

メロン

印西は千葉県内出荷量ランキング 8位前後

「印西メロン」や「パパイヤメロン」なるメロンが誕生しています。
ネーミングは後付け、とにかくこの辺ではメロン作っているんです。
意外でしょ?
メロンは夕張ってイメージの方は更新してください。
メロンなんてちょっとお高いので、なかなか自宅用で食べられる機会はないですけれど。

スイカ

印西は千葉県内出荷量ランキング 8位前後

スイカの名産地~♪って千葉だったんですね。
ちょっと前まではスイカの名産地富里町に森からひょっこり顔出してる巨大なスイカ模様のガスタンクがあったのです。

小玉スイカの「マダーボール」。
英語として言うとちょっと危ないネーミングのこのスイカは品種名ですね。
お花のあかね色のマダーか、お母さんのマダー(英語読み風)か、それともあれは無いなっていうあれか。
糖度が高くて少し小さく変わった形をしています。

印西は千葉県内出荷量ランキング 12位前後

梨と言えば白井市や松戸市。
ええ、スイカに続いてネームバリューはないものの、印西の梨も美味しいです。
梨には食感の異なる種類があって、これは好き好きですね。

梨園なんてある?
という方は青い網が張られた背の低い果樹園があれば、それがほぼ梨園です。
梨の花もなかなか良いものですので、機会があれば梨園の方に見せてもらってみてくださいね。

そういえばカブトムシも梨大好きで、よく網にとまっています。

トマト

ピーマン・きゅうりなどの夏野菜とともに
印西は千葉県内出荷量ランキング 7~8位

トマトって熊本産ばっかり見るんだけど。
そんなトマトも印西ではたくさん出荷されています。
印西産のトマトは甘みがあっておすすめです。

他にも大根・枝豆・里芋・ほうれん草やちんげん菜などの葉物野菜も平均以上の出荷量を誇ります。

落花生はどうなの?

千葉県と言えば、の落花生もあります。
秋になるとこんな景色が見られるかと思います。

落花生のぼっち

これは「ぼっち」というもの。

落花生のぼっち
秋によく見かける「ぼっち」とは?ピーナッツの銘柄も紹介|千葉の豆知識千葉県の畑で秋頃によく見られる落花生を積まれた「ぼっち」。ぼっちの秘密と落花生の種類も紹介しています。...

印西最大の農業産物は米や小麦

印西は千葉県内出荷量ランキング 5~7位

全国で一番平坦な地形の千葉県。
その中でもとりわけ地平線レベルで平地が続く印西。
その地の利を生かした印西市の農業の中心はもちろん「米」。

逆に印西より米作れるところってあるの?
っていうレベルですが、千葉県では多古米が圧倒的に有名。

印西浦部の大六天

・・・はぁ。
メディアじゃあるまいし1番が偉いわけじゃないじゃん。
ランキング書く意味あるの?

このように、印西らしく抜きん出ることもないけどまじめな子っていう感じ。

でも独立したら自給自足できるんじゃないかと思うくらい。
さぁどうする印西くん。

里山も限界

私の好きな里山風景をちょっとご覧ください。

印西の里山の風景

ここはどこだかわかりますか?

私有地なので直接的な場所は書きませんが、千葉ニュータウン中央駅から歩いて十数分の距離です。

実はこれと同じ風景は今は見ることはできません。
なぜならここ数年でニュータウン開発のために一部を埋め立てられてしまったからです。
そして、今この周辺の田園風景はところどころ虫食いで夏でも草がたくさん生えた遊休地のようになってしまっています。

当事者と他者、理想と現実、いろいろな事情もあるし、外からガヤガヤ言う資格なんて無い難しい問題です。

個人的にいずれ印西も国道16号線内側と変わらない風景になるのかな、なんて思ったりもします。

古き良き横浜

YOKOHAMA?突然何を持ち出すのかと・・・。

そうそう、私が昔お世話になっていた横浜周辺もそうでした。
横浜っていってもものすごい広いので書きますが、都市部から近いながらも狸やイタチが普通に歩いている緑が生活の豊かさとしてアピールされていました。
しながら宅地化が進み、今では「高級」「おしゃれ」を冠にした坂のある街がびっしりと形成。

古くからある地名はほぼ消滅。
「なんとかが丘」や「なんとか台」「なんとか野」トリプルアタックが並んでいます。

どちらが好きかはそこに引っ越してきた人のその時代によって層が変わります。
昔から横浜に住んでいた人と今横浜に住みたい人は色眼鏡が違うってことです。
世田谷もそうですね。

ザ・観光地

私は同時に超新興観光地にも縁があって住んでいましたが、やはりその姿が当たり前だと感じていたので、古き良きという台詞はただの時代錯誤にすら感じました。
そもそもその古き良き昔の姿が想像できないし、伝える人もうまく伝えられないので、知りたい人が知ろうとしないとわからない。今はネットがあるからわりと伝わりますが・・。
かなしいですね。

こうして他人事だとまるで高いところからもの申すように好き勝手言う人がいるのがネット社会のいけないところ、そしてその書き込みを真に受けてしまう人が多いのもいけないところ。

もう一度書きます。「いんざいパルケの書いていることなんてワラ」というスタンスで見てください。

目的は興味を持ってもらうきっかけになることですから。

印西で若いファーマーが増えている?

こうやって書くと卵が先か鶏が先かの情報操作や、流行ってないけど流行らせたいみたいなよくある手法なのですが、印西では市外から来られた方で活躍されているヤングなファーマーがたくさんいます。

今回はそのほんの一部をご紹介させていただきます。

さおとめファームさん

さおとめファームは千葉県印西市に位置し、農薬や化学肥料を一切使わない有機農業で、年間約60品目の農作物を育てる少量多品目栽培を行っています。

​堆肥を自らの手で作り、土を育て、あらゆる生物がたくさん生息する畑づくりをしています。こうすることで、自然のバランスが農場の中に整えられて、自然の力を生かすことができるようになります。

私が個人的にすごいな(語彙力・・・)と思ったことは、

・市外から来られて印西の農業に携わった。
・地域密着の畑作業・収穫体験を行っている。

・採れた野菜を材料にこだわりのピクルスを独自制作販売している。
・採れた野菜を食材にしたカフェを運営していた。

ということです。

これを企業ではなく個人レベルで行っているのはもうぐうの音も出ません。(言葉の使い方・・・)

毎日のブログも個人的にすごく興味深くて、ファーマーの苦悩や成功、試行錯誤などを垣間見ることができます。

まさにオープンなファームコーディネーター。(意味・・・)

つくしファームさん

つくしファームは、農業や自然を通じて週末ファームライフ・自給自足ライフといった「自然に寄りそう暮らし」=「スローライフ」を提案いたします。

ドイツではクラインガルテン、デンマークではコロニーヘーヴといった郊外に小屋付きのレンタルファーム・貸し農園があり、そこに週末滞在しながら、農園を作り思い思いに花や野菜などを栽培して楽しんでおります。つくしファームでは、野菜作り・農業体験・田舎暮らしを通じて充実したスローライフで質的な豊かさを提案いたします。

武西学園台から西へ少し行くとヤギさんがたくさんいる農園スポット。

昔は「ヤギなんているのド田舎だねぇ。」という時代だったのが、いつぞや都内の某大学でもキャッチーなヤギを飼いはじめたものの鳴き声が騒音問題になったり、ヤギイベントしちゃう鉄道会社があったり、かわいい小さなヤギで人が呼べちゃう牧場があったりと受け取られ方はさまざま。

つくしファームさんは貸し農園とカフェを併設されていた新業態 (現在カフェは移設) で、洋風のおしゃれな建物に採れたて野菜を使ったお料理などが食べられた素敵なスポットです。

サポート型の貸し農園は遠方からも契約者がたくさん。
自分で行う農業とは異なり、みんなで育てるファームとして活躍されています。

公式サイト:https://tuku-shinbo.com

貸し農園は市内にたくさん

ここで紹介した農園以外にも、貸し農園はさまざまな地域にたくさんあります。
興味のある方は探してみてくださいね。

石井くんの畑さん

石井くんの畑では自家製の堆肥を土に混ぜ込むことで良質な土づくりにこだわり、糖度や食味、風味を強く感じられるスイカ作りを行っています。

千葉県印西市で60年にわたりスイカ、メロンを作り続けてきました。
5月~8月には庭先での直売も行います。

草深の地で、60年もの月日を印西の名産に注いでいる印西愛にあふれたファーマーです。
上で紹介したパパイヤメロンも買えますのでぜひ訪れてみたいですね。
私が個人的に気になったのは、

・ホームページを持って告知をしている。
・行ってみたくなるネーミングセンス。

です。
訪れた際は昔の印西のお話もお伺いすると楽しいかもしれませんね。

柴海農園さん

柴海農園

千葉県印西市で無農薬の野菜作りをしています。
野菜ピク ルス、ジャムなどの手づくり加工品も販売中!
「農を通して豊かなライフスタイルを創造する」をテーマに日々奮闘中です。

日医大地区に隣接。まるでどこかのショッピングモールに店舗を構えているかのようなスタイリッシュなウェブサイトをお持ちの農園。

攻めどころもにんじんジュースやトマトジュース、ピクルス、シロップ、干し野菜などもあり、ぱっと聞いた感じは万人を引くものではないけれど、ハマる人にはハマる分野にも力を注いで扱っているところ。
ニンジンジュースを飲んだことがありますが、ゴクゴクいけます。

柴海農園のニンジンジュース

個人的に気になったのは、

・ウェブサイトがおしゃれ。
・お中元に地元の野菜ピクルスセットという斬新さの提案。
・地域に根差して明るく楽しく農業をされている印象。

です。

公式サイト:https://munourakushop.com

はる農園さん

印西市の森に囲まれた畑で元気な野菜をつくっています(農薬・化成肥料不使用)。年間50種類の野菜や加工品をレストランや一般家庭向けに生産し、販売しております。

印旛宗像地区 (岩戸)にある、バーベキューやピザがまのピザ作り体験など、地域の人たちと農業体験イベントをお積極的に行っているはる農園さん。
旧いんばベジファームで知られていました。

子どもたちも一緒にわいわいと楽しく作物作りを学べます。

個人的に気になったのは、

・たくさんの人たちとイベントをしちゃう企画力とエネルギー

です。
こんな風にやれたら理想なんだけどね、という像を実現されながら、その風土に対する信念を持ったまっすぐなファーマーです。

ハルディンさん

ハルディンでは、他社に先駆け植物生産に製造業の発想を取り入れ、いち早く生産工程のシステム化に取り組んできました。

日本国内8ヶ所と中国山東省で直営農場を運営し、商品開発から生産・販売・デリバリー、そしてコンシューマーサポートまでの一貫した仕組みとサービスを提供し、高度な受注生産体制を確立しています。

植物の「楽しみ方」を沿えてマーケットに送りだすことをモットーにし、植物を通して社会に「潤い」、「安らぎ」、「喜び」を与えていくことを目指しています。

最後は木下地区 (印西市竹袋) にある広大なハウス群。
ここは花や野菜の生産のプロフェッショナルです。
人によってはよく遊びに行くあのスポットにも花を提供している会社で、印西が誇る世界に展開する会社です。

個人的に気になったのは、

・世界規模

公式サイト:https://www.jsjardin.co.jp

印西市の農業を楽しむ

興味ある人はやってみる価値あり

印西市でファーマーをやりたい!という人はぜひぜひ起こしてみてください。

ここで紹介した流れで言うと、
農業はそんな商業的で観光目的じゃない!
と怒られそうですが、産業の流れが変わっている昨今、そして新しい住民が多いからこそ印西市ならではの農業形態があっても良いのではないかと思いました。

どんなに良い物を作っても宣伝ありきな世の中。
そしてイメージありきな世の中。

そこに携わるのはただ農作物を作る人だけではなく、販売する人、宣伝する人、イベントする人などさまざまなスキルが集まって、子どもたちがそこで楽しく学び、次につながれば良いなと思いました。

これは日本全国に共通することではなく、この千葉ニュータウンの開発やIT企業進出ラッシュの波が徒歩圏に押し寄せている印西だからこそできる貴重なものだと思っています。

そこで共存できれば、私の好きな「一面森の向こうに高層ビル」という景色も続いていくのかな。

みなさんはどう思いますか?

この記事は今後内容や掲載農園を追加・修正していく予定です。