こんにちは。
千葉県印西市は比較的新しい住民の方が多い地域です。
2010年ころまではどこから流入が多かったかと言いますと、
1位~3位が東京都・千葉県内・北海道
千葉県は北海道からの移住者が多いらしいのですが、東北や上越とつながっている埼玉、東海や近畿とつながっている神奈川と異なり、半島ならではの地理的な事情と、広々とした平野が似ているという面もあるようですね。
帰省するときは成田空港から飛んでいけます。
北海道と言えば牧場。
ちなみに日本で一番初めに酪農牧場ができたのは千葉県です。北海道ではないんですね。
千葉県はとにかく他県からの流入が多い県です。
そこで今回は千葉県でよく見られる謎の物体についてご紹介したいと思います。
千葉県で秋ごろによく見られるもの
これ、何だと思いますか?
高台の畑や八街市内では、秋になると枯れ木の筒のようなものをよく見かけます。
これは落花生の「ぼっち」です。
ぼっちとは
ぼっちとは、自然乾燥させるために積まれた落花生の塊です。
落花生は畑から掘った状態では水分が多く、すぐに煎り豆にすることはできません。最近はゆで落花生の人気も出ていますが、味が凝縮され美味しい豆にするためには1ヶ月ほどじっくり乾燥させると良いそうです。
ぼっちの由来
本来は、ぼっちの上に乗せるわらの形がかつて関東地方の水田地帯でかぶっていた「ぼっち笠」に似ているからとも言われているようですが、実際は定かではありません。
ぼっち笠は形が円柱のようになっていて,頂点にボッチのあるものです。
今でいえば茨城県の潮来や佐原の船頭さんがかぶっている帽子のようなものです。
でも今はブルーシートの方が多く見られますね。その方が雨を確実に防げるからだと思います。
ぱっと見だとただ枯草が積んであって、たい肥にでもするのかなぁと思ってしまうのですが、「実はこれ落花生を乾燥させているんだよ。」と説明すると、多くの人が驚きます。
まず中どうなってるの!?
なんで屋外で乾燥させてるの!?
ぼっちが見られる場所と時期
場所
千葉県では比較的内陸の高台が多い気がします。
落花生産地ならどこでも見ることができます。
時期
秋から初冬です。時期は秋から初冬。乾いた風 (からっ風) に通して乾燥させます。
ぼっちができるまで
1. 掘った落花生を畑に並べ1週間~10日ほど乾燥させます。
2. その後、豆の部分を内側にして円筒状に積み上げていきます。
3. 雨を防ぐために笠またはブルーシートをかぶせます。
4. 1ヶ月ほど乾燥させます。
うまみ成分が乾燥期間を通して少しずつ増えていき、収穫時よりも多くなるとのこと。
機械で乾燥したりすると旨みや甘みが少ない落花生になってしまうそうです。
千葉県産、特に八街産の落花生は値段も高いのですが、それだけ落花生の味にこだわった手法で作られています。ぜひ食べ比べてみてくださいね。
落花生の種類
千葉県のお土産に落花生を選ぶならウンチクも添えていくと、もらう方も興味深く味わえますよね。
おおまさり
超大粒が特徴で、ゆで落花生として人気です。味も美味しく、何より見た目だけでインパクトがあります。ゆで落花生という点は他県の方には珍しい食べ方かも。
はんだち
値段は高いですが、千葉の美味しい落花生高級ブランドの代表です。数が少ない上に人気なので、いつでもどこでも買えるわけではありません。
なかてゆたか
比較的あっさりした味ですが、大粒で殻を割って食べやすい品種です。千葉県ではよく見かける品種だと思います。みためがきれいなザ・落花生なので、贈答用として好まれます。
Qなっつ
最近新しくできたブランド。なかてゆたかの良いところをとって、甘みを強くした品種です。ピーナッツ (Pナッツ) を超えるからQなっつだとか。
さとのか
渋みが少なくてゆで落花生として好まれる品種です。おおまさりではちょっと大ぶりすぎる人には、食べやすく甘みのあるさとのかも好まれます。
私は落花生の知識はほとんどないので細かいことを言えばいろいろあるかとは思いますが、千葉県民になったからにはぜひあの物体が「ぼっち」で、「落花生を乾燥させている」というところまででも知ってほしいと思い、こんな記事を書かせていただきました。
記事更新:2021年10月
記事公開:2019年11月
情報は2021年10月現在。