こんにちは。
印西市は地図で確認すると関東一円に広がる高速道路の大きな空白地帯のちょうど真ん中に位置しています。
高速道路のインターチェンジ (IC) に関しては市内の住む地域によって最速で到達するICが変わるというもので、
北部は圏央道の牛久阿見ICか阿見東IC、常磐道の柏IC、
南東部は東関東道の酒々井IC、
千葉ニュータウン中央・牧の原地区は東関東道の千葉北ICか四街道IC、
という感じでしょうか。
しかし、道路に関してはかつての構想まではいかないまでとも、必要性が見直され急ピッチで手続きが進んでいます。
そのひとつが北千葉道路です。
状況は常に変動しています。 情報は2022年4月現在。
最終更新日:2022年4月29日。
便宜上「高速道路」という言葉を使っています。
専門的なことには詳しくないため、どんな感じかな程度の簡単な紹介とさせていただいています。
数ある情報の中の読み物、参考程度にご覧いただけると助かります。
もくじ
北千葉道路とは

北千葉道路とは、簡単に言うと印西市を横断する国道464号線のことです。
※東関東自動車道 (東関道) の「千葉北IC」や外環道の「(仮称)北千葉Jct」千葉柏道路の新仮称「千葉北西連絡道路」と紛らわしいのでご注意ください。
どこからどこまでの計画?
構想段階では東京外環自動車道 (外環道) よりもさらに江戸川寄りの県道1号市川松戸線から成田空港の手前までとなっていました。
現在は、
外環道の北千葉ジャンクションから
国道295号線の成田市大山地区まで
の計画で進められています。
車線数
現在は本線が4車線、側道が4車線の計8車線となります。
印西市内では国道464号線内側の下の道が本線となります。
かつては側道2車線、本線が4車線の計6車線、市川市から全線無料で走れる形式で進められていたのですが、時代の変化とともに印西市内は8車線と変えています。
6車線計画の時代ではさらに間に高速道路、そして南北にも高速道路構想があった資料を見たことがあります。不確かな情報です。証明できるものがなくてすみません。
この本線・側道という言い方は、今後「専用部」「一般道」などと呼び方が変わる可能性があります。
設計速度
設計速度はいまのところ80kmとなっています。
現在、印西市内の中央地区~日医大地区まで法定速度は
本線部分が70km。
側道は60kmです。
工事の進捗状況は個人的に取材して写真を載せる余力がなく、インターネット上の資料でしかご紹介できないのですが、気になっている方も多いかと思いますのでリンクを集めてみました。
成田方面の進捗状況|2022年4月

情報が得られるサイト
✔千葉県公式サイト「北千葉道路建設事務所」
成田方面の工事の進捗状況がわかります。1年おきに更新されます。
接続ICはどこ?
ICと言っていいのかわかりませんが、現状では土屋の交差部の先には2か所の接続が予定されています。
1. 国道51号線交差部 (取香川の南側)
2. 国道295号線合流部 (東関東道をくぐったところ)
どこに接続するの?
一般国道295号線 (空港通り) の成田市大山付近の東関東道をくぐったあたりです。
残念ながら現段階では高速道路には接続する予定はありません。
いつできるの?
予定では土屋方面まで開通したときに、成田区間の開通見込みは平成41年度頃 (2029年度) と言われていたことがあるので、単純にあと7年くらいを想定しているようです。
ただ、この開通予定年が全線4車線での開通なのか、暫定2車線の開通なのかはわかりませんでした。
また、社会的状況により大きく変動する可能性があります。
早まることはあまりないかと思いますが、遅れることは十分考えられます。
成田方面(東側)区間の問題

信号
印旛吉高交差点から数か所信号が付いています。
8車線で続いてきた道路が、途中からもれなく信号付きで2車線へ。
しかもその交差点で右折用レーンに行くためにも一度全ての車を絞られます。
きっといろいろな問題があると思いますので、4車線開通を待つしかなさそうですね。
信号の有無にかかわらず、このような複雑な問題は現在はまだ着工されていない谷田から西側方面にもたくさんできるかと予想されます。
また、成田市大山の「空港通り国道295号線」に合流したすぐ先にも信号があります。
ここから空港までも一般道だと意外とかかります。
成田市土屋地区の渋滞
土屋地区の交差点部が非常に混雑します。
大型商業施設が集まっていること、
成田市街地の道路が狭いため、この道路に集中すること、
成田空港へつながる道であること、
成田山へつながる道であること、
道路の役目としては申し分ない状況にあるため、それだけ車が集中します。
工事進捗状況2022年4月更新
吉高交差点~北須賀~八代

上の写真は2022年4月。北須賀の交差点から見た印西方面。

上の写真は2022年4月。北須賀の交差点から見た成田方面。
こちらは国直轄の工事となり、写真の奥の向こう側(八代地区)はすでに道路基盤が出来上がっている部分が多いです。(Googleマップで確認可能)
2022年度に予算を組まれており、鉄道交差の部分に関わる工事が見込まれます。(予想です)
押畑IC

押畑IC2022年3月。
イオンモール成田の裏側

上の写真は2021年12月の印西方面です。工事期間を過ぎているため、橋脚はひと段落していると予想します。

上の写真は印西方面。

上の写真は交差点を挟んで成田空港方面を見た景色。高架橋は北千葉道路ではなくJR線。
もし仮に土屋に駅ができるとしたら、この裏にロータリーがありますので、この辺りになるのでしょうか。
大室街道
部外者が行ける範囲ではほとんど何も変わっていませんでしたので、写真を撮影していません。
Googleマップによると、成田線の南側に工事関係とみられるスペースを確認できます。
計画ではこの先すぐに成田空港線と交差するようです。
国道51号線

まずは鉄道沿いですが、計画では国道51号線と交わるのはここではなく、もっと南側です。

2021年12月。国道51号線の拡幅工事や地盤改良・橋台工事などが行われています。
2022年4月になりもうひと段階進んでいると思われます。

上の写真は成田空港方面。右側が取香川の橋。この辺りで交差するようです。
大山地区
侵入が難しい地区ですので取材はしていませんが、周辺から見ると工事車両入り口があり、車両は入っているようでした。ただし、このエリアは別プロジェクトが進んでいることもあり、工事車両が北千葉道路用のものかは不明です。
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西側区間(外環まで)の進捗状況|2022年4月
西側区間とは、国道16号線~外環道までの区間となります。
情報が得られるサイト
一般国道464号北千葉道路(市川市~船橋市)等の都市計画の案の概要について※現在閲覧不可 (船橋市)(PDF)
新規事業候補箇所説明資料 (市川市・松戸市)(PDF)
上記2つが非常にわかりやすいです。
✔千葉県公式サイト「北千葉道路広報ワーキンググループ」
西側区間の進捗情報を伝えてくれています。
✔北千葉道路連絡調整会議のページはこちら
平面計画図やICの予定設置位置が紹介されています。
→ 最新:北千葉道路連絡調整会議資料 (PDF)
どんな道路になるの?
外環道~国道16号線の自動車専用部分は有料区間となります。
外環道付近と北総線交差部は地下、鎌ヶ谷市周辺は高架予定、白井市以東は掘割となります。
一般道は主に地上で各主要道路と平面交差。
ぱっと見た感じは国道16号線よりも西側はすべて有料かと思っていたのですが、一般道も整備するとのことで、無料で走れる国道464号線も整備されます。
どこに接続するの?
外環道の松戸ICと市川北ICのちょうど真ん中のカーブのあたり。
北千葉JCT (ジャンクション) として、外環道では出入口用のスペース (ランプウェイ) が既に作られています。
東側は、ずっと国道16号線までと書いていますが、正確には現在の国道464号線の本線につながります。
接続ICはどこ?
全部で5か所。
5か所と言っても国道464号線は東行き西行きで分かれて、それぞれハーフインターチェンジとして整備されるため、上り下りのICに距離があります。(番号の振り方は間違っているかもしれません。)
0. 北千葉JCT
1. 松戸市川西IC(北千葉JCT方面出入口)
2. 松戸市川東IC(成田方面出入口)
3. 鎌ケ谷西IC(北千葉JCT方面出入口)
4. 鎌ケ谷東IC(成田方面出入口)
5. 白井IC(北千葉JCT方面出入口)
0. 国道16号線
いつできるの?
下記は現在の推測を含む情報となります。
2029年度には開通したい。(2020年時点での情報。成田区間?)
2020年の各情報を集めると、計算上は順調に進めば2032年前後に開通する可能性があるようです。ただしこれには公式の決定発表がない情報も含まれますし、用地買収などの手続き期間は含まれていません。
単純に計算すると、用地取得だけで10年かかれば、開通は2042年前後になります。
→ 参考資料:ちばぎん総合研究所・読売新聞・日本工業経済新聞1・日本工業経済新聞(7月10日)
一般的な道路完成までの過程
外環道千葉区間が構想や計画から完成までざっくり30年~50年ほどかかったそうです。
30年前の外環計画地と現在の北千葉道路計画地の状況では市街地の度合いはそれほど大きく変わっていないと思いますが、千葉県北西部を取り巻くさまざまな状況が変化しているためか、個人的には予想よりも手続きが非常にスムーズに行われている印象があります。
しかし、全国の高速道路のリニューアルラッシュもあることや災害などが起これば、より完成は遅れると見込まれます。
専用部だけでも先に作ってほしい、という方もいらっしゃるかと思いますが、いろいろな事情もあり一般道の部分も一緒に事業として取り組まれるようです。
西側区間の進捗2022年4月
有料道事業化区間:外環道~武蔵野線東松戸駅の西側付近の国道464号線まで
一般道事業化区間:国道298号線~武蔵野線東松戸駅の東側の県道51号船橋松戸線計画道路まで
2020年度に鎌ケ谷市が高架から地下化を希望する意見もあり。
2021年度に外環道市川市~松戸市が事業化。
概算事業費は1900億円見込み。事業化1年目の予算は1億円。
2022年4月市川~松戸区間1.5億円の調査設計予算が組まれました。
2021年12月外環道から東松戸駅付近まで測量作業実施。
大きな整備が必要な市川市・船橋市の情報が詳しく、確実に前に歩んでいる印象です。
印西市に関わる道路プロジェクト
印西市に関わるものには、もうひとつ大きな道路プロジェクトがあります。
千葉柏道路(千葉北西連絡道路)
かつて構想を検討されながらも、しばらくの間名前を見なかった道路構想です。
千葉柏道路と言われていましたが、2020年10月より千葉北西連絡道路という仮称ができました。正直北西とか北千葉とか千葉北とか紛らわしいのでこんがらがりそうですね。
千葉北西連絡道路は国道16号線のバイパス的な役割を持ちます。
どこを通るの?
まだ決定しておらず、あくまで有力な構想では、
1. 野田から利根川沿いを進み、(個人的予想)
2. 天王台付近で利根川の水郷ラインにつながり、(個人的予想)
4. 成田線布佐駅付近から印西自動車学校の付近を通り、(個人的予想)
4. 八千代方面から県道61号線のラインに沿って南下。(個人的予想)
というルートが検討されています。
利根水郷ラインは現在も国道6号線まで信号がほとんどない道路ですので、そのまま野田方面につなげることは容易に思えますが、実は柏市域の利根川沿いは広大な田園地帯、そして同時に調整池 (田中調整池) として機能しています。
2019年の台風では、この田中調整池が利根川の水を調節し、活躍しました。
県道61号線
あくまで予想でしかないのですが、ここで挙げた県道61号船橋印西線は国道16号線まで4車線のスペースを想定されて作られています。
16号線の先は海浜幕張方面へ向かう道路としても計画されていますが、向かっている方向は16号線とは平行ではありません。
最近の千葉柏道路の検討内容では高規格道路として視野に入れているそうで、まったく新規の道路として計画される可能性もあります。
実際北総花の丘公園の池側には、かつて作られた橋脚が並んでいます。
まだまだまったくルート予想ができない道路です。
いつできるの?
まだ検討段階です。
しかし、立ち消えに思えた話題が2020年に少し前進しました。
まずは野田市~印西市の区間を検討するとのことです。
細かいところを言えば、ここが「印西市まで」となっているということが、どこまでを想定しているかがわかりません。(利根水郷ライン布佐付近は我孫子市。)
→ 参考資料:国土交通省(利根川ルート検討案)、建設通信新聞、日本興業経済新聞社