街づくり

印西市は高速道路の交差点?|かつての千葉県の道路構想

こんにちは。
今回の記事は千葉ニュータウンの昔話の位置づけです。これからの話ではなく過去の話として読み進めていただければ。

何十年か前、千葉県の道路計画・構想図で、印西市は高速道路の縦ラインと横ラインの交差部になっているのを見たことがありました。

今回その資料に近いものを千葉県の道路関係サイトから発見しましたので紹介します。
ただ、この資料と私が見た資料はおそらく違うもので、私が見た資料はもっと夢物語のような構想だったと思います。

千葉ニュータウン中央駅周辺の計画図も、南口にオフィス、商業施設、公共施設、街路樹がいくつもならび、今とはまるで違うデザインでした。

さらには鉄道関係の著名の方が、千葉都市モノレールの穴川駅~稲毛駅~海浜幕張駅~幕張本郷駅の構想図の他に、穴川駅から千葉ニュータウン方面と記された図を見たことがありました。その本は印西図書館で見たのだと思うのですが、探しても見つけられませんでした。

こんな感じで、今回の記事は今さらどうでもいい情報に加えてとてもマニアックです。
興味のある方は読み物として受け取っていただければと思います。

千葉県の道路構想図

千葉県の道路構想千葉県公式サイトより

こちらは千葉県の道路構想の図です。

第二湾岸道路
千葉環状道路
北千葉道路も記されています。
気になるのが、一番高速道路が交わる場所・・・これ、印西市の「多々羅田IC (たたらだインターチェンジ)」~中央駅~「白井市谷田 (やた)」付近じゃない?

印西市の高速道路交差部

地図を見ると、印西市は高速道路の交差点になっています。

北千葉道路(きたちばどうろ)

構想の画像でいえば印西市を横に貫くラインです。外環道から成田空港を結ぶ高規格道路です。

おなじみ4・6・4の国道464号線北千葉道路。
市川市、松戸市が事業化され、船橋市小室も計画図が発表されています。
印西市はほぼ完成、白井市はいつでもGOできる状態で、
成田市は事業が進んでいます。
あと数十年以内には外環道までつながる予定の道路です。

外環道から松戸市東松戸付近 (仮に完成すれば小室まで) は有料、小室から成田までは無料の予定です。
下道となる国道464号線は外環道から成田まで無料です。

千葉北西連絡道路(ちばほくせいれんらくどうろ)

構想の画像でいえば印西市を斜め縦に貫くラインです。構想では千葉環状道路につながるとされています。

「国道16号線の混雑緩和バイパス」や
「埼玉方面からの成田空港アクセス」
「圏央道と外環道の間の補完」としての環状道路など、いろいろな位置づけになりうる千葉北西連絡道路 (千葉柏道路) です。

野田市から柏市、取手市、我孫子市、印西市の国道464号線までが現実味を帯びた内容で進んでいます。(取手市は飛び地)

この千葉北西連絡道路も関係自治体が大きく、特に柏市のやる気が本気で急速に話が進んでいます。
計画部分の多くは利根川沿いということで、こちらは円滑に事業が進むのではないかと思います。

第2外環道、2.5環状、とも呼ばれることがあるようです。

千葉茨城道路

構想の画像でいえば印西市を縦に茨城県の牛久阿見IC方面に向かうラインです。

こちらは圏央道牛久阿見ICあたりから龍ヶ崎市、利根町、我孫子市布佐付近を通り、国道464号線に向かう道路です。
今で言えば県道61号船橋印西線を延長するとこんな感じの道路構想になります。
高規格の千葉龍ヶ崎線?

さらに言えば、延長線上には海浜幕張方面にも構想があります。

茨城県は多くが4車線以上の広い道路環境ですので、あとは千葉県の利根川付近の問題解決ですね。
栄橋の渋滞、利根川沿いの渋滞解決にもつながります。

 

当時からあった千葉ニュータウンの道路の謎

正直に言えば私も若かったので、そんなことは感じていませんでしたが、今思うと「謎」だと思うことがいくつかあります。

コスモス大橋のある道路が広い

千葉ニュータウンコスモス大橋

当時は千葉ニュータウン中央地区の国道464号線が片側通行、対面2車線の時代。
アルカサールとクリーンセンターの間が6車線でした。(現在の白線部分も車線)

間に広い中央分離帯があって、今見ても贅沢なつくりだなぁと感じています。
この中央分離帯に高速道路の橋脚でもできるの?と思うくらい。

さらにはクリーンセンターと消防署、どちらも公共施設ですので、計画があるとすればいくらでも移設可能です。その奥はビジネスモールにつながります。
この辺りは共同溝が設置され、ごみの空気輸送も行われたことがあるエリアです。

さぁ、どんな構想が描かれていたのでしょうか。

北総花の丘公園に橋脚

船橋印西線の拡幅用地

コスモス大橋から国道464号線西行を歩くと、ちょうど船橋印西線の横に、道路拡幅用のコンクリートが見られます。
これは船橋印西線のためのものであると推測できますが、問題は北総花の丘公園の池の脇にあるいくつもの橋脚です。

下の画像をご覧ください。

北総花の丘公園の使われていない道路橋脚

こちらは船橋印西線の拡幅用とは思えないほど道路から離れています。

船橋印西線はすでに4車線の用地が確保されていますので、これは別の話になるのでしょう。

千葉県道61号船橋印西線

前方が多々羅田IC。

今鉄骨が積まれている敷材置き場のようなところは、以前はコスモス畑になっていたこともあります。千葉県の敷地だと思いますので、何も言えませんが。

 

船尾と戸神あたりの小さなイカの耳

船橋印西線を八千代方面に進むと、途中で小さなイカの耳のような道路の切れ端があります。
車の待避所にしては狭いし、千葉ニュータウン南環状線のインターチェンジの予定だったにしては、位置が南に寄りすぎです。
工事用のスペースだとしても歩道をずらしてまで左右の同じ場所に作る必要ある?ということです。

イカの耳、これは俗に高速道路のIC予定の場所に作られることが多いです。
例えば、
外環道の北千葉Jct (ジャンクション)、いわゆる北千葉道路の接合部。
外環道の三郷を過ぎると東埼玉の高速道路予定場所、など。

キーは多々羅田インターチェンジ

多々羅田IC

構想が現実になるとすれば少し規模が小さいかなぁと思う多々羅田ICですが、地図を見る限りでは各道路はみんなこの辺から白井市の谷田に集まるように見えます。

直線に通る道路が船橋印西線です。その横の緑の敷地は拡幅用とみられます。
写真の右側は北側も南側も公共施設のみですので、大きなジャンクションに変貌することは可能かもしれません。

 

印西市は高速道路に恵まれていません。
しかし、構想段階ではかなり充実したものが描かれていました。
これは成田新幹線レベルの夢物語のひとつです。

現実は今私たちが生きている間に北千葉道路が全線開通しているかいないかですが、少なくとも2つの高規格道路プロジェクトは動いています。

先代の方々が描いたもの通りにいかなくても、結果うまくやっている千葉ニュータウン。
そんな未来もまた楽しみですね。